ID:47402
ATFの戦争映画観戦記
by ATF
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■【File057】オイラも海軍♪ヤクザな海軍♪・・・陽のあたらない小艦艇たち・・・前篇 軍艦洋画編Vol.4
1920年代の中国で揚子江警備の任に就く米海軍の旧式砲艦サンパブロ号(僻地での長期・怠惰な任務により乗員達の士気は最低)を舞台に、転任して来た素行不良の機関兵曹(演じるはご存知スティーブ・マックィーン・・・脚本に惚れこんだマックィーンが制作経費の半分を負担する事で主役の座を手に入れたそうです・・・)の生、友情、恋、死を、当時激化しつつあったベトナム戦争に対する反戦≠フテーマを含んで描き、1966年度アカデミー賞の作品賞、主演男優賞(S.マックィーン)助演男優賞(マコ)等7部門を受賞した名匠R・ワイズ監督による名作映画。中国民衆の一斉蜂起により水上に張られた防塞綱を切断する戦闘で、折角友情が芽生えた中国人機関室付苦力(パールハーバー≠フヤマモト提督役・・・早川雪舟、ショー・コスギ、サニー千葉に並ぶ日本人ハリウッド俳優マコ・イワマツ)を殺してしまった主人公の苦悩(デッカイ斧でグサリ!)ラスト、奥地に残された米国人救出作戦で、掩護の為ひとり蜂起軍に立ち向かい死んで行く主人公(マックィーンが華麗なBAR捌きを披露してくれます)の姿、その他に同僚の機関兵曹(大御所R・アッテンボロー)艦長(ランボー≠フトラウトマン大佐・・・R・クレンナ)などが印象に残っています。おっと肝心の砲艦≠ナしたね!サンパブロ号は実際にフィリピンかどっかで使用されていたモノホンで、砲艦の特徴を良く顕しています。結構しっかりした艦体で、あんまりオンボロ≠ノは見えませんが・・・あんな船を一隻自家用ヨットで持ってみたいですな〜ッ!
【アフリカの女王1951】
一次戦下のアフリカ奥地。飲んだくれ船長と信仰深いハイミス女性が、オンボロ蒸気船“アフリカの女王”号に乗り、互いに意識し、対立・協力しながら、行く手に待ち構える激流や大瀑布、大湿地を突破、暴虐を繰広げる帝政ドイツ軍に立ち向かうお話。アフリカの女王″も中々捨て難いキャラクターですが、やっぱ敵役でしょ・・・登場するのは内陸部の湖で我が物顔に君臨するドイツの砲艦・・・元々湖上を運航する貨客船か何かを改造した特設砲艦≠ネんですが、奇襲に失敗し撃破されたアフリカの女王″の残骸から湖面に突き出た魚雷?(ガスボンベにダイナマイトを詰め込んだだけ)に接触して一巻の終わり▼・・なのですが、この特設砲艦′牛\威圧感がありました。原作は海洋冒険小説の巨匠C・S・フォレスター。主演男優賞(ハンフリー・ボガード)主演女優賞(キャサリン・ヘップバーン)監督賞(ジョン・ヒューストン)など1951年度アカデミー賞4部門を受賞!クリント・イーストウッドが制作した「ホワイトハンター・ブラックハート」って作品は、この時の撮影風景を舞台にした作品で『アフリカの女王』のメイキングとして観ると面白いかも・・・。
【中共脱出1955】
第二次大戦後、急激に共産化が進む中国で、一隻のオンボロ外輪船(アメリカのミシシッピー河を航行してる後装式外輪船と同じ型式の川蒸気≠沈没に見せかけて分捕った船)を操って、反共側の村人を丸ごと香港に脱出させるお話。密貿易の腕を買われ脱出船の舵を握る事になるアウトロー船長をジョン・ウェインが、村人に慕われるアメリカ人医師の娘(ヒロイン)をハリウッドの美人女優ローレン・バコールが演じています。まあ砲艦≠ナはないんですけど、同じく浅喫水のオンボロ船で、スンゴイ嵐の中、難所の海峡(原題の“血の小路”は、この海峡の呼称)を海図無しで突破する荒唐無稽な作品という事でご紹介。共産軍の接近で、村人の老若男女・家畜・家財片っ端から狭い船内に詰め込んで、オマケに船橋の上にはどこから持ってきたのか、マキシム機関銃まで搭載。まあ典型的反共プロパガンダ映画ではあります。共産軍の駆逐艦の追跡を巧みに振り切り(オイオイ)内部の裏切りを巧みに切り抜け、一行は無事ネオン溢れる香港に到着。完全無欠なハリウッド美人のローレン・バコールが画面いっぱい観れるだけが救いな映画です。

【魚雷艇・・・PTボート・・・MTB・・・Sボート】

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09月23日(月)
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