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ATFの戦争映画観戦記
by ATF
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■【File034】戦場のガンマン・・・大集合Vol.1
俗にどんな名優も子役と動物には適わない≠ニ言われますが、主役がコレだけでかい≠ニその効果も絶大なのでしょうか。動物園の象ルーシー≠連れてアルプスを越え脱走するお話ですが、ATFの印象に残ったのは人間の主人公ハンニバルと同じく脱走兵のゲリラのリーダー、小柄でちょっと癖のあるマイケル・J・ポラードが逆手でステンSMGを撃つシーン。ステンって右利き用しかないんですかねぇ〜。そう言えばオーストラリアの日本兵捕虜収容所で起こった脱走事件を描いた「カウラ大脱走」の中にステンの派生型SMGで、マガジンが真上に付いたSMGが登場しますが・・・名称不明。コンゴ動乱を扱った「戦争プロフェッショナル」にはステンの後継機種であるスターリングSMGが登場しますが、サバゲ用にパワーアップされたスターリングから発射されたBB弾が、木の幹にめり込むのには戦慄を覚えました。
【戦略大作戦】
ATFマイベスト1映画であります。銃器についても見所沢山。ガトコウスキーのモシン・ナガンM1891/30ライフル、フィッシャーのM8ライフルグレネードランチャー付M1カービン、クラップゲームの担ぐいかにも重そうなM1919/30口径機関銃、オッドボールのルガー拳銃・・・そして地雷原シーンでゆっくりとM1A1トンプソンの遊底を起こすビッグ・ジョー・・・しかしなんと言っても、この作品で一押しなのはロペスの持つBAR・・・ブローニング・オートマティック・ライフルであります。何を今更、BARなんて「コンバット」のカービーや「重戦車総攻撃」のガフィ、新しいところでは「SPR」のライベンなど登場シーンはいっぱいあるぞ・・・って言われそうです。何故ここでBARを取り上げたのかというと、元来BARは分隊支援火器であります。日本軍の九十六式、九十九式軽機や英軍のブレン軽機、独軍のMG34やMG42、露軍のデグチャレフ軽機と同じ役割な訳ですが、前述の「コンバット」のカービーを始めとして登場するBARは、どう見ても米軍のM14ライフルと同レベルの大型自動ライフル(その通りじゃボケ)にしか見えんのですよ。特に「SPR」のライベンなんて軽々構えて撃ちまくってましたっけ・・・。太平洋戦の実写シーンでは、バイポッド無しのBARを持つ海兵隊員が登場します。そんな訳で、このロペスの使用するBARは、いかにも軽機関銃的使用のされ方(兵舎から飛び出して来る独兵を窓に固定して掃射・・・バイポッドの取り付け位置も異なります)なんで、ちょっと好きなんです。装弾数20発ってマガジンがネックなんですかねぇ〜。
【土と兵隊】
日本の戦争文学を代表する作品の映画化作品のひとつです。この映画はなんといってもほぼ全編に渡って日本兵が行軍するシーン・・・ひたすらゲートル巻いた歩兵の足が写されており、将に歩兵≠チてのが実感できます(まあ本物の協力撮影ですから)。さて日本兵と言えば三十八式小銃ですが、ATFのお薦めは十一年式軽機関銃です。ご存知の通り十一年式軽機と言えば、世界でも珍しいノンマガジン機構の軽機で、三十八式小銃と共通の弾丸が使用できます。この映画を観るまで、この軽機関銃ってどうやって弾を装着するの?とか、排莢するの?ってのが解らなかったのですが、細部に渡ってアップシーンが登場・・・分隊支援火器として快調に動作してくれます(実際は故障が多かったようですが)昭和50〜60年代にかけて多数製作される和製コンバット映画・・・「チャンバラ・コンバット」作品において、この十一年式軽機を始め、九十六式、九十九式軽機、九十二式重機等のステージガンが多数登場しますが、電気雷管発火式の悲しさ、銃身に火薬を詰めた発火式のため、射撃シーンに迫力がなく(発射煙がモクモク立ち上るだけ)せっかくの戦闘シーンを大無しに・・・この傾向は「ムルデカ17805」でも根強く残ってました・・・この辺が日本製戦争映画(アクション映画含む)の限界なんでしょうか?


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03月28日(木)
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