ID:47402
ATFの戦争映画観戦記
by ATF
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■【File024】逃げるが勝ち・・・どぉ〜脱走!Part1
北アフリカ戦線のどっかの田舎町。珍しく攻勢に出たイタリア軍が攻め込んだ建物は、なんと現地のトルコ風呂≠ナ、そこで暢気に議論していた将校を捕虜にしたのはいいが、なんとその捕虜の階級は米英仏の准将・・・准将というと日本軍の階級には無いので馴染み薄いですが、大佐の上・・・少将の下。閣下≠ニ呼ばれる階級です。話は反れますが「銀河英雄伝説」の名将ヤン・ウェンリーが三十歳そこそこで閣下≠ニ呼ばれる羽目になったのが、この准将≠ニいう階級のお陰です。で元に戻って、その捕虜閣下たちが、イタリア内陸部にある貴族のお城を改造した捕虜収容所≠ナ優雅な捕虜生活を送っている・・・という噂が広まり、憂慮した連合軍司令部が打った手は・・・ポール・ニューマン演じる脱走の名人ハリー(本当に名人なのか・・・結局はいつも捕まっているので、どっちかと言えば脱走の常習者≠チてトコか)を収容所に送り込み、捕虜閣下たちを脱走させる、という作戦です。でもハリーは軍隊の中でも下っ端も下っ端、これより下がない二等兵♂ハたして捕虜閣下たちがハリーの言う事・・・命令を聞くのか・・・。そこでハリーを作戦のため臨時に昇進させます。なんとイキナリ少将≠チて昇進の世界記録・・・当時若い将官が比較的多かった米国空軍:陸軍航空隊≠フ少将≠ニして、わざと捕虜にさせ、見事収容所に送り込み成功。やたらお人好しで将軍になるのが夢である元一流ホテルの支配人であった収容所長のイタリア軍大佐や城主未亡人の美人伯爵夫人(シルヴァ・コシナ 秘密の抜け穴が良い)マヌケなドイツ軍収容所長などが絡んで、スラップスティックなストーリーが展開していきます。最後はハリーの正体がバレますが、それでも准将たちがハリーを受け入れて見事脱走に成功。伯爵夫人との仲もハッピーエンドなお話です。ハリーの日本語吹替えは確か愛川欽也?℃≠セったような・・・。
【空中大脱走】
数ある?脱走ものの中でも、その脱走方法のユニークさがベストな作品のひとつ。身元を隠して捕虜になっている高名な核物理学者を救出する為、OSS(米戦略事務局・・・現在のCIAの前身)の諜報部員(ダグ・マクルーア)が潜入し、無事脱出・・・したかと思えたが、残念ドイツ軍に発見され、より脱走不可能なベックスタット捕虜収容所(なんとスイス国境?近くの山頂にある古城を改造した捕虜収容所)に収容されてしまいます。今度こそ脱走不可能・・・ではお話が続きません。ふとしたきっかけで、脱走の手段を思いつくのは演出家の腕の見せ所。それは空からの脱走です。お城の天辺の屋根裏で密かに2人乗りのグライダーを作り、手製のカタパルト(射出方法が傑作・・・)で打ち出そうってシロモノ。グライダーの部品材料の調達や独監視兵の目を誤魔化す方法などユニークなストーリー展開。いざという段で、グライダーが屋根裏部屋から出せず、屋根ごとブチ壊したり、直前でOSS諜報部員が骨折?して操縦できなくなったり、ハラハラ度も満点です。でも一番のハラハラはこんなチャチ〜グライダーが飛ぶのか?≠チてトコですかね!チャック・コナーズやトム・スケリットが共演してます。この作品もTVムービーらしいですが、同じくTVムービーの迷作「戦闘機対戦車」ともども主演はダグ・マクルーアで、奇抜な発想の戦争映画って点がなんともいえませんな・・・。
【勝利への脱出】
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01月21日(月)
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