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I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■『2024 小林建樹ライブ 25周年、一緒に楽しみましょう!』(神戸配信)
『2024 小林建樹ライブ 25周年、一緒に楽しみましょう!』@神戸ALWAYS(配信)
神戸公演は配信で。演奏が毎回違うというのは東京公演のときにも書いたが、今回印象深かったのはMCの違いだった。両方観たことで気付いたところも多い。その辺りを交えつつ以下おぼえがき。
・同じMCでもローカライズされているのは昨年もそうだった。「Sweet Reneez-Vous」のMV撮影をした場所の固有名詞は省く、など。細やかな気配り
・「この世の感じがしない」という九段周辺の話も印象的だった。先週『ちよだ猫まつり』のあと九段下を散歩して帰り、件の“日本史料館”周辺も見てきたのだが、確かにこの辺りにはちょっとした恐怖を感じる。ひとおも車も多くとても騒々しい幹線道路から、数十メートル歩いただけで別世界のように静かになる。鎮魂の場であるが、常に喧しい。さまざまなひとの思いがぶつかる場所
・そこでふと気付いたのだが、「AIが人生を説く曲」と解説された「キミ晴、語る」は明治時代の史料からインスパイアされた、と話していたが、落合陽一氏も作品タイトルにカタカナ表記をよく使う。AIの言葉はカタカナによって“勅語”になりうるのか? などと考える
・“拝金主義ニ乗リ出シタ 人情店ノ所作(ムーブ)”からの「料金を上げてもいいのに、むしろ上げてほしい」という話は東京公演ではしていなかった。小林さんはお金の話をよくするし、歌詞のなかでもときどき描かれる。だいじなことだと思う
・てかこの話、YouTubeで夜中にグルメチャンネルを観るのが好き、というこれまた東京ではなかった話題から展開したものだが、そこから体調の話を50肩(伏せない)の件に持っていかず、健康診断引っかかってしばらく経過観察をしていたといいだしたので肝が冷えた。ちょっと! 今はもう大丈夫なの!? おだいじにですよ!
・いやーでもこの年代になると引っかかりますよね、なんかしらガタは来るよ、半世紀も使っているのだもの店…などとしみじみする。いやマジでおだいじに
・しかし「ラーメンとチャーハン、いっぺんに沢山食べたいのに胃が追いつかない」話わかる、わかるわ(笑)
・しかし近年の演奏を聴くにつれ、YouTubeでは音楽コンテンツも相当観ているのではないか、と思う。鑑賞だけでなくアナライズのために。というのも、アレンジがモダンなのだ
・以前から、所謂音符に置き換えられない“語り”のような唄い方をすることはあった(ライヴではそれが顕著になる)。それが新譜の「キミ晴、語る」「アンブレラ」では、ラップやライムを全編に起用している。“語り”の使い方がアップデートされている
・過去曲にあてるコードも、今の若い子がつくっている楽曲を聴いて相当研究しているんじゃないかな。それは小林さんが20代のときに、あらゆるアレンジを次々と呑み込める懐の深い楽曲を書いていた、ということでもある。不朽の、そして普遍のメロディー
・新譜の曲も同じこと。きっと数年後、数十年後に新しいアレンジで、新しい響きを聴かせてくれる。それを聴いていきたいな
・「裏切らない」の話は、東京とはちょっと違ったニュアンスで聞けた。「自分の音楽人生って凸凹だと思う」「唄ったり、やめてみたり、違う曲書いてみたり」。それでも聴いてくれるひとがいる、ライヴを開催すると駆けつけてくれるひとがいる。「いい人生だなと思いますけども」から、「それを裏切らない曲を書いていきたい」
・ライヴに関しても、「今年は沢山やろうと思うんで」といっていた。よかった、次は30周年のときとかではなさそう(笑)
・望郷、の思いもちょっと感じた。故郷である神戸でのライヴだったからというのもあるだろう。開演前と幕間に流れていたフュージョン(配信では会場で流しているものをマイク拾うのではなく、ライン直結で鳴らしていたのでめちゃ音が良かった。曲間のやりとりから日本人の演奏だとわかったけど、なんてバンドだろう? 格好よかった!)を聴いていたようで「フュージョン、流れてましたね。やっぱり神戸はフュージョンの街」といっていた
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02月23日(金)
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