ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■『菊地成孔 3DAYS』菊地成孔クインテット
『菊地成孔 3DAYS』菊地成孔クインテット@Shinjuku PIT INN
恒例ゆく年くる年しみじみ聴く筈が突然のライヴレコーディング。緊張と弛緩、笑って泣いてまた笑う。人生そのものか! いやーすばらしかった! pic.twitter.com/OoIpQEZDg9— kai ☁️ (@flower_lens) December 16, 2022
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菊地成孔:vo, ss
林正樹:pf
宮嶋洋輔:g
小西佑果:cb
秋元修:drs
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歯のこともあってsaxは全編ソプラノ。歌モノは「G.o.a.P.(急いでピクニックへ行こう)」もまたやったのでこれもリリースされるかな。いやあ、よかった……。毎回書いているが、箱舟ピットインの核心は聴き手の心のなかにだけある。しかし書いておかないと忘れる。という自分のエゴの為によるメモです。ちょっとだけね、ちょっとだけ。
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・出てくるなり「急なことで申し訳ないんですが……」。ドキリとする。最近開場して、全員着席後ステージに関係者が出てきて「PCR検査の結果を受け…今日の公演は中止に……」という事例を結構聞いていたもので
・えっ、何ごと!? と身を乗り出すと「実は今日の公演、ライヴレコーディングです」。驚きと安堵の笑いがあちこちから
・このメンバーによるクインテットも1年以上。ジャズの名曲から発掘曲迄さまざまなカヴァーが聴けることも魅力です。聴く度にこの5人ならではのエキサイティングかつエレガントな音が生まれているのが感じられ、もっと頻繁に聴きたいなあなんて思っていたところ。この辺りで音源残しとこう、ということになったのかな。うれしい、うれしい
・歌はめちゃめちゃ今調子いい(と思う)のでそれが残るのもうれしい!
・ドクターストップがかかったとのことで(先月ほんとヒヤヒヤしたもの)テナーは禁止。マウスピースがデカいからね。今はソプラノのみ演奏が許されているということで、ある意味貴重なセットでもありました
・で、ソプラノだからという訳ではないと思うけど、いやそこからのアイディアなのかもしれないけど、ソプラノつったらウェザーリポートでのウェイン・ショーター。その辺りの話もしつつ、ライヴレコーディングの面白話も沢山聴けました
・『8:30』はあとから拍手を足してますって話ウケる。原盤との聞き比べしてみたい(笑)
・まあ、あるよね…現場ではピッチズレまくりだったのにリリースされたら補正されてたりね……。そういうことはしません宣言。拍手と歓声は30倍くらいにするかもしれない。ピットインとは思えないような音量の。だって(笑)
・1st setはインスト、2nd setは歌モノ。2ndは配信あり。カヴァーもオリジナルもあり。これ、残るんだ! 日常で聴けるようになるんだ! とうれしくなる。早くもリリースが待ち遠しい
・いやー、それにしても貴重だった。ライヴをレコーディングというよりレコーディングをライヴで観られるという貴重さね。ニュアンスの違い、わかって
・「ちょっと速かったね」とか「どっちのテイクがいい? どの曲をやり直したい?」「ここはソロで行ってください」「……そうねー! やっぱこっちだね!」という会話迄聞けてしまう。箱舟ならぬ密室での様子を見せてくれるなんて
・合議制を重んじる集団ということで皆の意見を聞きます。最終的には多数決で採用テイクが決まります
・テンポや構成も急にその場で変更する。楽曲の勘所を探り乍ら通しで複数パターン演奏する。リハでもやっていることだと思うが、実際にその場にいる者──PAスタッフも観客も──の反応を読みとりつつ、現場の空気をも録ってる感じ
・拍手とか、喰い気味の「イェイ!」とかね(笑)
・しかし菊地さんの簡潔な指示を即理解反映する皆さんすごい。拍子、展開を数字と単語でぱぱっというのね。で、すぐ指パッチンでキューを出すんだけど、バチっと合うの。これが普通になってるのね。これぞ現場とゾクゾクする
・皆さんの表情がまた面白い。手応えがあった、というとき、静かにニヤ〜と笑うのです。それぞれの仕事を全うする気持ちのよさ
・静かにニヤ〜の筆頭は宮嶋さん。カッティングが柔らかくて、同時に鋭くて粋なこと
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12月16日(金)
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