ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■LOUIS COLE BIG BAND JAPAN TOUR 2022
LOUIS COLE BIG BAND JAPAN TOUR 2022@Spotify O-EAST

いやもういろんなところでいろんなことが同時に起こっていて何から話せばいいやら……めちゃめちゃ強い! めちゃめちゃ繊細! めちゃめちゃハッピーでめちゃめちゃせつない! 愛だよ〜うわーん(beatink名物となりつつある等身大(0.9くらい?)パネル) #LouisCole #ルイスコール pic.twitter.com/NPXGdKks17― kai ☁ (@flower_lens) December 7, 2022
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Louis Cole(Drums, Vo)
Chris Fishman(Keys)
Petter Olofsson(B)
Genevieve Artadi(Backing Vo)
Isis Giraldo(Backing Vo)
Fuensanta Mendez(Backing Vo)
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Masanobu Otagaki(Tb)
Melraw(As)
Satoru Takeshima(Fl, Picc)
Tomoaki Baba(Ts)
Yusuke Sase(Tp)
Yu Kuga(Bs)
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ホーンを現地のプレイヤーで編成しようって考えついたひと天才(ていうか直接松下さんに話をつけたそうだし、ルイス本人のアイディアか?)。ルイスと日本のミュージシャンたちとの、長年の信頼関係があってこそですね。ガチンコでした。ホーン6本にジェネヴィーヴたち女声ヴォーカル/コーラス3人がいたことで、過去の日本でのライヴとは(それらのどれも素晴らしかったけど)段違いのスケールでハーモニーが聴けたことが感動的だった。あれは頭数揃ってこそ。YouTubeでアホほど聴いてた銀行口座の歌がビッグバンド編成で、日本で聴けるなんてよおおお。

という訳で松下マサナオ人選によるホーンズを見せつけるにはもってこいの「F It Up」でスタート。しょっぱなからフロアは爆発! ……となった直後、クリスのKeyから音が出ないというトラブル。しかしそこで、ルイスと観客の間に「大丈夫、盛り上げる/盛り上がるよ!」みたいな意思疎通があったのにもジーンとした。「仕切りなおすよ!」とルイスとフロアが一緒になってカウントを取り、あっという間に軌道修正。お見事! こういう咄嗟の茶目っ気は流石です。

ルイスが導入のループを作り、そのあと移動してドラムを演奏する曲も多いので、彼のKeyやMacBookを複数のプレイヤーが入れ替わり立ち替わり担当しているところも面白かった。ジェネがPCの音停めるとこで間に合わなくて、ビートが残っちゃった場面もかわいかったな。ジェネがわーんごめん! みたいになって、ルイスが大丈夫大丈夫って感じでハイタッチして。ルイスのドラムは勿論すごいんだけど(重い! デカい! ジャスト!)鍵盤も相当弾けるんだよね……あのシンベ! あのコード使い! それがクリスのエレピと絡むってのがもうすごくて。それにしてもクリス、先月も思ったけど演奏スタイルが棋士みたいな佇まいでズバズバコードをキメる。すごかった。ベースのPETTERは初見だったけどバッチバチのゴリゴリだった(語彙)。ビートの粒立ちが強い! ルイスのベースといえばサム・ウィルクスのイメージが強かったので、立奏だったのも新鮮(笑)。

前回の来日公演は完全なひとり舞台で、彼のマルチプレイヤーっぷりを堪能出来た。今回は他のプレイヤーとのケミストリーを存分に楽しめた。揃いも揃ってアホうまい、楽しい、そしておかしい。そう、おかしい。どっか変。ルイス以外全員スケルトンスーツ(おなじみ)、ヘンな踊り(わざわざTシャツを出してくる)、小道具使い(ジェネたちカウベルがわりに酒瓶叩いてたよね)、スッとぼけたMC(「チェキ撮る」つって「あれ? 撮れない」、後になって「こんなん撮れてた」と最前のひとにあげる。「新譜聴いてくれた?」て訊いといて「それとは関係ない曲をやります」。「日本大好き。お尻が綺麗になる(ウォシュレットのことか!)」。ウケる)。皆出ずっぱり、歌がないときのコーラス隊はフロアに座ったりゴロゴロ寝っ転がっている。最初「後ろのプレイヤーをフロアから見せやすくするためかな?」と思ったけど、どうやらそれだけではなく、演出の一環だったようにも思う。このステージは最初から最後迄、誰が欠けても成り立たない。


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12月07日(水)
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