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I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■『エリア50代』
KAAT DANCE SERIES 2021 × Dance Dance Dance @ YOKOHAMA 2021『エリア50代』@KAAT 神奈川芸術劇場 大スタジオ

小林「これが50肩?」近藤「客席にも若いひとがあまりいないような……」伊藤「ダンサーって常に若い世代が注目されて、歳をとるとあまり…ということが多いので、こういう企画は嬉しかったし面白かったです」どの言葉にも頷き、どの踊りにもグッとする #エリア50代 #小林十市 #近藤良平 #伊藤キム pic.twitter.com/C9YKbCYhys― kai (@flower_lens) September 25, 2021
いやーこういう企画、全公演観たくなりますよね。通いたかった……。

先週に続き『Dance Dance Dance @ YOKOHAMA 2021』(DDD2021)のプログラム、“50代の技と身体と思い”を届ける『エリア50代』です。出演者は全員50代(十市さん談:スタッフも50代で揃えてます!)小林十市さんと近藤良平さんが日替わりゲストを迎えます。この日のゲストは伊藤キムさん。

ステージ上手には“エリア50代”と書かれた寄席文字のめくり台(後述十市さんのエッセイに画像あり。初日のみ撮影OKだったそうです)。該当作品の出演者と年齢が書かれた名ビラがめくられていくという粋な趣向です。柳家花緑 × 東京シティ・バレエ団『おさよ(落語版ジゼル)』もあったし、こういうところディレクターのカラーが出ていていいですね。ちなみにめくり担当の方は和服姿の女性で、どこからともなく現れて、どこへともなく去っていくという不思議な存在でした。本当にどこから? という感じだった。その都度現れる場所も違った。当日パンフレットにクレジットもないし、どなただったのでしょう。

開演15分程前から、演者がステージに出てきて各々アップを始める。ストレッチをするひと、振りのおさらいをするひと、うろうろダラダラしている(ように見える)ひと。コソコソおしゃべりしたりして、本番へピークを持っていく迄のルーティンにも個性が出ます。皆さんシャイなのか踊る前の緊張からか、声がちいさい(微笑)。でも全員ピンマイクを装着していたので大丈夫。作品中台詞があった近藤さん以外もピンマイクをつけていたのは、アップを含むプレトークでハンドマイクを持つと支障があるからでしょう。アフタートークでは全員ハンドマイクを使っていました。

出順はくじ引き。直前迄順番がわからないので、どのくらいアップやストレッチをしておけばよいか、どうやってテンションを持っていけばいいか等、皆さん探り探りの様子。観客は呑気に面白がります。全員いちばん最初に踊りたいとのこと。ここ迄一度もトップバッターをひいたことがない十市さん、「今日はくじを引く順をアミダで決めましょうよ」といいだす。急遽スタッフがアミダを紙に描いて持ってくる。そのアミダが複雑で、「あれ、こっち?」「出口一緒になんない?」とひと騒動。すっかり和やかな雰囲気に。丸められた紙が入ったクリアボックスが三つ運ばれてきて、アミダで決まった順に箱を選びます。紙を開くと……伊藤→近藤→小林の順に決まり、イエーイと喜ぶ伊藤さん、めちゃくちゃ悔しがる十市さん、ニコニコしてる近藤さん。個性出るわー。

後日知ったところによると、結局全公演ゲストの方がトップバッターを引いたそうです。うまいこと出来てる。十市さんはずっと「最初に踊ったことない」「いちばんに踊りたかった」といっていました。先に踊って他のふたりの踊りをリラックスして観たいということもあったのでしょうが、他に理由があったことはアフタートークで判明します。いつもゲストがトップバッターになるので「まさか、くじに……」と疑いだす十市さん(笑)。見かねた(?)伊藤さんが「いっぺんにやるってのはどう?」といいだす(笑)。一瞬それいい! と思ったかはさておき、「照明さんがたいへん」「装置(小道具)がないの、キムさんだけなんですよ」と現実的な理由で却下となりました。それでは本番!

■伊藤キム(56)『このままフェードイン』
振付・演出:BOXER & Hagri

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09月25日(土)
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