ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■『International Choreography × Japanese Dancers 〜舞踊の情熱〜』
『International Choreography × Japanese Dancers 〜舞踊の情熱〜』@神奈川県民ホール 大ホール

『International Choreography × Japanese Dancers 舞踊の情熱』よい企画だったなー、エンディングがサプライズで、ストラヴィンスキー×ベジャール の『火の鳥』をこの日の出演者全員で! これはふいうちで涙出たわ pic.twitter.com/Wn3yNHCJIg― kai (@flower_lens) September 18, 2021

2012年より三年に一度開催されている『Dance Dance Dance @ YOKOHAMA』、今年のディレクターは小林十市さん。魅力的なプログラムが数々企画されており、しばらく横浜通いが続きます。まずは今作から。「時代を変えた天才振付家たちの傑作に、日本のダンサーが挑む」という惹句、池本祥真が『M』を踊る(!)。勢い込んでチケットをとりました。ガラ形式、構成・演出はディレクター補佐の山本康介さん。『M』以外は初見。といってもこの『M』は、本編とは違った構成なので全部初見といってよい。ところがフィナーレで思わぬサプライズが。ここで、このメンバーであの作品を観られようとは……!

13名のトップダンサーが揃いました。当初予定されていた8作品のうち、ウヴェ・ショルツ振付、セルゲイ・ラフマニノフ音楽、中村祥子、ヴィスラフ・デュデック出演の『ソナタ』はキャンセルに。振付指導や権利所有者とのやりとりをリモートで行ったものもあり、不安もあったようです。お互いの信頼関係がなければ実現しなかった公演です。

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■『ステップテクスト』
振付・舞台装置・照明・衣裳:ウィリアム・フォーサイス
演出・振付指導:アントニー・リッツィー
音楽:J.S. バッハ
出演:スターダンサーズ・バレエ団(渡辺恭子、池田武志、関口啓、林田翔平)
当初発表されていた石川聖人さんが怪我のため、関口さんに変更。
装置、照明、衣裳もフォーサイスが手がけたというクレジットがある通り、総合芸術としての一本芯の通った舞台作品。客電がついたままのオープニング、カットアップされ刺激的に響く音楽。フラッシュバックするような照明、そして暗転のなか感じとるダンサーたちの気配。彼らは暗闇のなかでも踊っている。
キレのあるエネルギッシュなダンス、疾走とストップモーション、白一色の男性ダンサー、紅一色の女性ダンサーの衣裳が照明の変化で明滅するよう。コンビネーションも素晴らしい、なんて格好いい。
ちょっとアクシデントがありました(怒)。開演前から諸注意のアナウンスに「そんなこといわれなくてもわかってるよー」等と大きな声でしゃべっているおっさんがいたのですが、そいつが開演数分して「なんでこっち(客席側)の電気つけっぱなしなんだよ?」と大声でいい放ちよった。アホ…アホか……出演者に聴こえていないことを祈る! 注意されたのかその後は静かになったのでよかった。ブラボーおやじもいなくならんし(そう、またいたのだ。というか、いないときってなくないか?)、どうにかならんか……。

ここから、転換中に降ろされるスクリーンで出演者や指導者のインタヴュー映像が流れるように。故人の思い出、作品が生まれた背景等、興味深い話が沢山聴けました。

■『二羽の鳩』よりパ・ド・ドゥ
振付:フレデリック・アシュトン
音楽:アンドレ・メサジェ
編曲:ジョン・ランチベリー
出演:島添亮子(小林紀子バレエシアター)× 厚地康雄(バーミンガム・ロイヤルバレエ団)
短い時間でもふたりの関係性、物語が見えてくる。別れ、帰還、悲しみと喜び。儚く美しい。作品紹介の映像では本物の鳩を抱いていました。全編上演だとそうなのかな?

■『A Picture of You Falling』より
振付・テキスト:クリスタル・パイト
作品指導:ピーター・チュー
音楽:オーエン・ベルトン
出演:鳴海令那(Kidd Pivot)× 小尻健太
ナレーションというか台詞の音声が流れる演出。訳文は上演前の映像で流れたので、それを思い出し乍ら観る。ネザーランド・ダンス・シアター(NDT)出身のおふたり。映像でしか知らなかった小尻さんの踊りを、初めてライヴで観られてうれしかったです。迫力があると同時に優雅。

■マ・パヴロワより『タイスの瞑想曲』
振付:ローラン・プティ

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09月18日(土)
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