ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■BO NINGEN × 空間現代
BO NINGEN × 空間現代@Shibuya WWW
貴重なBO NINGENのライヴ。在英日本人によるバンドにつき、来日公演ですからね。それにしても来日のタイミングが独特だ。新譜リリースに合わせてとかツアー組んで、ではなくメンバーの里帰りに合わせてやっているような印象です。盆暮れ年度末のイメージがついてしまった(笑)。そんな感じなのでスケジュールが読めない。いつも一ヶ月くらい前にいきなり告知があってやって来る。滞在期間中メンバーはそれぞれ個人でオファーを受けるので、あちこちでライヴやったりDJやったりしています。網羅するのは至難の業。特にTaigenくんは「○月○日迄日本にいるんで、オファーありましたら!」とガンガン予定を入れてくるので突発のものも多い。追いつけねえ! というわけで今回バンドのみに絞ったんですが、数少ない東京でのライヴ2本のうち1本が昨年末のソウルセットと被りましてん。もうここしかない! これ逃したらまたいつ観られるか分からない! と連休明けにいそいそと渋谷へ。
先攻は空間現代。まず曲の境目がわからなかった。ひょっとしたら一曲だったのかもしれない、ときどきインターミッションらしきものがあったけど、第一楽章と第二楽章の間みたいなものだったのかな。カウント、リズム、リフが絡み合い、時折ヴォーカルが入る。このヴォーカルも、歌ではなく短いセンテンスのリリックを叫んだり囁いたりする形式。こちらが「ああ、こういう展開なのか」と思い始めた頃にいきなり叫ばれたりするのでビクッとする。聴き手を甘やかしません(笑)。戸惑いもあったかな、観客は静かに聴き入っている。全ての曲が終わり、Gのひとが「有難うございました」と挨拶するとようやく歓声と拍手が起こった。最初から最後迄緊張感が途切れませんでした。演劇界隈からも注目され、ストイックといわれるのも成程という、道場破りが集って道場開いたみたいなバンド。54-71を思い出してしまう……。坂本龍一ともコラボしてるんだよね。新譜はステファン・オマリー(SUNN O))))のレーベルから出るそうです。
さてBoさんです。空間現代とはどんな縁かと思えば、なんとTaigenくんと野口さんが小学校の同級生だったんですって。最近になってわかったそうで、音楽をやっていることも知らなかったとのこと。「今こうやって共演出来るの、すごくうれしい」といっていました。
TaigenくんのSNSを見ている方はご存知でしょうが、彼すごいエモな方で(本人も自覚している)。すごい日本に愛着を持っていて、帰国する前から泣きそうになっているし、イギリスに帰る日(なんかどっちも「帰」だからややこしいな)が近づくにつれどんどん言動が不安定になっていく。日本にいたいという気持ちと、しかし自分たちの音楽で勝負するならイギリスと拠点にしておかねば、という気持ち(おそらく)に、いつも引き裂かれている。命がけで音楽に取り組んでいるんだなあと思います。BO NINGENのサウンドにはLED ZEPPELINやDEEP PURPLE等ゴリッゴリの骨太ブリティッシュハードロックのルーツを感じるけど、リリックとヴォーカルが入るとイギリスにも日本にもフォロアーが思い浮かばない唯一無二のものになる。Taigenくんの「エモい」言動だけを知っていても、バンドサウンドだけ聴いていても惑わされるばかり。このバンドの凄さは実際にライヴを体験してみないとわからないかもしれない。
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01月15日(火)
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