ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■『ジャズピアニスト・エレジー 南博Special「白鍵と黒鍵の間に」ライヴ アット 新宿ピットイン』
菊地:南さんの話っていつも面白くて、ジャズメンのそういう話って楽屋オチといったらあれだけど門外不出というか、楽屋でこういうことがあったんだよ〜って話してゲラゲラ笑って終わりって感じだった。でも90年代末からインターネットというものが出てきて、ジャズメンは皆工学部出身の水谷(浩章)さんにパソコンどれがいいって一緒に買いに行ってもらって、ネット接続のセッティングも全部してもらって。で、俺もだけど南さんもホームページを始めて、そこにテキストを書くようになったんです。で、俺が出版エージェントみたいなことをしたんだよね。南さんに「これ出版したいんだけど、どうかなあ」ていわれて「面白いから絶対本になるよ」って預かって。ホームページからプリントアウトしたゲラを持って、いろんなところに読んでって渡したけどずっと返事がこない、というのが何度かあって、その後村井さんのところに行って晴れて出版となりました

村井:ゾンビメイクで卒業式出た話が面白くて(笑)
南:トラで突然ゾンビバンドに呼ばれて、衣装も前のヤツのだからサイズが合わなくて。お面みたいなの被ってメガネかけられなくて譜面が読めない。そのあと卒業式だったんでそのままの格好で行って、当時(東京音大の)学長だった伊福部昭さんから卒業証書をもらいました
村井:伊福部さん驚かれたんじゃないですか
南:「お、おう…」って感じだった
菊地:まあね、(『ゴジラ』の音楽やった伊福部さんなら)怪物は見慣れてるでしょうからね(場内爆笑)

菊地:今でいったら反社といわれるひとがいちばんいたバブル前夜の銀座。反社って言葉も好きじゃないんですけど。粋なひとがいっぱいいて。そのなかで南さんが銀座をあっちゃこっちゃ行って演奏してた。南さんはダンディーだし、その時代の粋を持ってるひとですね
南:こないだ久しぶりに銀座行ったらなんだか明るくてね。寂しくなっちゃった

「映画のエンディングだからって大仰なのはなあって。口笛も吹きますね」とサントラからエンディングテーマの「Nonchalant」。軽妙でいて哀愁を帯びた名曲。そして魚返くんともう一曲一緒にやりたい、やろうよと南さんがいって、インプロ(多分)で一曲。静かな中にも火花散る演奏で格好よかった!

02月03日(土)
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