ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■『FUJI ROCK FESTIVAL '13』1日目
どんな構成、演出になるんだろう……と待つこと数十分。上手側すみっこに置かれたMacにビニールシートがかけられる。アレッサンドロが使うのかな。後方には大きな白い幕。あれに映像を投影するのかな。両サイドからスモークが流され始めるが、風が強くて上手側のスモークはどんどん逆流している(笑)。それにしてもいつ迄たってもステージがからっぽだ…スタート時刻を過ぎてもステージに楽器が設置されない。どうなってる?何かトラブルでも起きているのだろうか。
不安になった頃、スタッフがちいさなシンセセットとマイクを持ってきてステージ中央へ置いた。歓声が起こるがまだ何が何やら判らない、あれだけ?と思っていたら……なんか四角いひとが出てきた。黒のタンクトップ、黒のハーフパンツ。と、トレント!?大きなどよめきが起こる。スタスタ(テクテク?)中央に歩みより、おもむろに演奏開始。ええ、えええ?
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Setlist
01. Copy of A
02. Sanctified
03. Came Back Haunted
04. 1,000,000
05. March of the Pigs
06. Piggy
07. Reptile
08. Terrible Lie
09. Closer
10. Gave Up
11. Help Me I am In Hell
12. Me, I'm Not
13. Find My Way
14. The Way Out Is Through
15. Wish
16. Survivalism
17. The Good Soldier
18. Only
19. The Hand That Feeds
20. Head Like a Hole
21. Hurt
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その入場してきた瞬間が入ってないが、こんな感じ↑です。段々楽器が運び込まれ、ひとりずつメンバーが現れ、五人揃って暗転した瞬間、やっと「わわわっ、始まった!」と実感出来た。一曲目はまるでクラフトワークのステージのようなヴィジュアル。何しろどんな編成でやるかも謎でしたし、皆さんマルチプレイヤーですので最初から最後迄これで行くのか?と思いもしましたが……そうはならなかった。生音ガッツリのバンドサウンドあり、アイランがチェロを弾いたりロビンがリュート(かな)弾いたりとアコースティックな側面も見せる。サンプリングも今回は多用。ううむ、エイドリアン・ブリューが離脱しなかったらどうなっていただろう。
帰宅後、今回のステージはトーキングヘッズの『Stop Making Sense』からインスパイアされたものだと言うことを知りました(Nine Inch Nails Is Back Onstage, With a Vengeance - NYTimes.com)。成程!非常に演劇的な、究極のアナログである人力をフルに活かしたステージだったのです。その転換スタッフの多いこと。曲毎に編成が変わる楽器やステージセットを運び込んだり、はたまた片付けたり、6枚(確か)ある(追記:映像で確認してみたら、8枚はあった)襖状のLEDフェンスを裏から支えてスライドさせ、フォーメーションをみるみる変えていく。まるで黒子のようです。当然のように彼らは着ているものの色味も黒に統一していました。しかもドリフばりの素早い転換。このたとえ、若い子にはわからんか……。どれもがきっちり制御された動きです。ステージにはバミリテープがびっしり張ってあったそうです(映像でも確認出来る)。これは演劇ばりにステージと同じ尺のスペース使って入念に稽古(もはやリハと言いたくない)したんだろうなと思いました。段取りが山のようにある。ひとつ間違えればフェンスが衝突して、ステージ中断どころかケガ人も出るかもしれない。注目される再始動バンドのツアー初日、初お披露目の楽曲も多い。相当な緊張感もあったと思われます。ちなみに今回フジでは珍しいライヴストリーミングが行われ、NINのステージはフルセットで配信されたのですが、YouTubeでの配信にも関わらず視聴出来るのは日本国内のみだったとか。その後すぐフジテレビNEXTでのディレイ中継があったので、権利の問題でしょうか。やー、ツアー初日に日本を選んでくれて有難うトレント!
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07月26日(金)
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