ID:43818
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by kai
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■南極探検いろいろ その1
原書初版は1922年、邦訳初版は1944年。解説によると「戦中の厳しい出版制約のなか、探検記だからとA5判796ページの用紙が配給され朋文堂から出版、折から読書に飢えていた人々の渇をいや」したそうです。その後縮刷版(1953年、河出書房)、掲載項目を増やし付録や解説を加えた再刊(1984年、河出書房新社)と改定が繰り返され、1984年版を文庫化したのが本書(2002年、中央公論新社)。古本でなく手に入るのは今これだけのようです。繰り返し出版されていることが、資料としての重要さ、読みものとしての充実を物語っていますね。
そうそう、第三舞台『ピルグリム』に出てきたペンギンのおしくらまんじゅうのことも書かれてますよ。ホントにするんだね……(涙)。

関連書籍、絶版も多いみたいだけどちょっとずつ探していきたいな。スコット隊長の日記も邦訳されているそうなので読んでみたい。

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余談。

・ペンギンの「性的堕落」に戦慄、100年前の南極探検隊員 英研究┃AFPBB News(20120611)
スコット隊でペンギンの生態を観察していたジョージ・マレー・レビック。アデリーペンギンの同性愛行為について論文に書けなかったそうです。一般のひとに読まれてはたいへん、とまずギリシャ語で書いてたってのがまたすごい。それほど禁忌だったのねという…時代……。

・南極探検隊のノート、氷の中からみつかる 100年ぶり┃AFPBB News(20141023)
「周辺の氷が解けたことで昨年になって発見された」。温暖化、これも時代だな……。南極はいつ迄あの南極でいられるのだろう。

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という訳で、イギリスから取り寄せたDVD『BLIZZARD: Race To The Pole』については次回。

05月08日(金)
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