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I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■サエボーグ『House of L』(『あいちトリエンナーレ 2019』)
これである。スローターハウスはHouse of Livestock。 #サエボーグ #あいちトリエンナーレ #HouseOfL pic.twitter.com/vomwdI46yo― kai (@flower_lens) 2019年9月7日
空プロと違い、こちらのぶたちゃんたちはもう立ち上がることがありません。せつない。『銀の匙』を読み返したくなっちゃった。最新刊はまだかしら。おにくをいただいて生きている立場なので、自分が食べられる側になったらどうぞどうぞと提供しようと日頃から心がけています(ドナーカードも全部チェック済よ)。
自分が食べているものの仕組みを知る。といったこどもへの情操教育としても有効で、かつフェティッシュな欲望も満たされる。目覚めちゃうこどももいるかもね。四半世紀以上(!)続いているフェティッシュパーティ、Department-Hのショウでも活躍しているサエボーグ嬢の作品が、こうして昼間の美術館で観られたという意義は大きい。またこどもたちが結構すぐ順応するんですよ。観た日は出演者か? と思っちゃうくらいなじんでる子がいて、一度ぶたちゃんと激突してひっくりかえっちゃった(ぶたちゃんめっちゃ謝ってた)んだけどそれでもずっとエリア中央で遊んでいた。
大人たちには躊躇があった。パフォーマンスの妨げにならなければどこで観てもよく、移動もOKだったんだけど、殆ど動かず遠巻きに観る感じだった。どうぶつたちが積極的に絡んできてもまだ距離感がありました。事態が大きく動いたのは、いぬのお腹がいよいよやばくなってきたところから。おならがブーブー。おならだけじゃない、何かが出てる音がする。でもリビング側からでは何が起こっているのか判らない。若い女の子たちが「なになに?」といぬの背後に駆けていきました。これをきっかけに腰が重かったひとたちも立ち上がり、あちこちで起こる営みを観てまわる寛ぎが生まれました。同時多発的にハプニングが起こる、混沌としたクラブの空気が美術館に持ち込まれたようで痛快でした。
美術はDepartment-Hのオーガナイザーでもあるゴッホ今泉、楽曲提供はDJ TKD。サエボーグ嬢は今回いぬのなかのひとだったそうです。愛知県美術館の地下で、アンダーグラウンドなパーティが行われている。ポップでスウィートでビターな捕食と被食の関係を目撃出来たのは、たった8日間。
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・Saeborg | サエボーグ 公式サイト
・インタビュー サエボーグ『情動資本主義モンスターと愛の戦士』(PDF)
聴き手はセバスチャン
とてもよいインタヴュー。そうかー、House of LはHouse of Mからインスパイアされたネーミングなのか。ミュータントも歳をとり、ボケたり“おもらし”したりする。生物である限り、身体(脳も身体の器官だ)が古くなっていくのは避けられない
09月07日(土)
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