ID:43818
I'LL BE COMIN' BACK FOR MORE
by kai
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■『弁護人』『遠野物語・奇ッ怪 其ノ参』
というわけで韓国映画界の至宝を肉眼で見ることが出来ました。ぎゃー素敵だったー。日本語で挨拶してくれた、落ち着いた声がまた格好いい。プロデューサーのチェ・ジェウォンさんとともに、ユーモアを交えながらも真摯にお話ししてくれました。「韓国と日本は近い国ですが、文化や歴史は違う。でも映画を通じてお互いを理解したり、心がひとつになれたりする」とガンホさん、「頓挫した時期もあったが、勇気を持って製作した」「日本で豚のクッパが食べられるかわかりませんが、とんこつラーメンを食べるときにこの映画のことを思い出してください」とジェウォンさん。
サプライズは是枝裕和監督が来場したこと。「皆さんと同じくただの大ファンで……」と花束をガンホさんに渡して握手する様子はほんとファンだった、ただ観に来ただけなのに舞台に出てくださいよ! と周囲に押し切られた感じだった…ガンホさんから妙〜に離れて立ってたのがまたファンっぽい……(笑)。「こういう映画が作られ、大ヒットするのが素晴らしい。日本では現代史を扱う企画は通りにくい」「志の高い映画」。司会の方が気軽な感じで「自分の映画にガンホさんを起用したいと思ったりは?」と訊ねたら「ちょ、何言ってるんですか!」「勿論撮ってみたいですけど……」とすごく恐縮していた。
新しい武蔵野館はつくりはそのまま、綺麗になってた。席の段差が多少は大きくなってたかな、最後列でも全くストレスなく画面全体が見えた。あと音がよかったなー。隣席は年配のご婦人、ガンホさんの大ファンの様子。映画本編では残酷な拷問シーンをこわがっていた。「マスコミに若いひとが多いわね……」「今の韓流のイケメン俳優ってわけじゃないのに……」と困惑しておられました。最後列だったのでクッションかりてきて「これならよく見えるかしら」とか、すごいかわいかったー。
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・輝国山人の韓国映画 弁護人
いつもお世話になっておりますサイト、今年で満20年を迎えたとのこと。おめでとうございますそしてこれからも宜しくお願い致します!
・ソン・ガンホ「映画がお互いを理解し合えるきっかけになればいい」10年ぶりの来日で主演映画「弁護人」初日舞台挨拶に登場!|コレポ!
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是枝さんがまたいー顔してる〜。ほら、妙に離れて立ってるでしょ……
・ニュー武蔵野館の控え室、最初にサインしたのはガンホさん
「誰も書いてないよ?あとでペンキ塗り直さないよね?」。かわいい〜
・【会見全起こし】『弁護人』のソン・ガンホが『グエムル-漢江の怪物-』以来10年ぶりに来日!|ムビッチ
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そうそうお肉が苦手でお魚が好きなんだよね〜。それはともかく“ブラックリスト”に入ってしまったって話、チョン・ウソンもしていたなあ。笑い話では済まされないけど、笑いにする勇気が示されることには希望がある
・日本が伝えない「バカ大統領」自殺の真実|ニューズウィーク日本版
twitterで教えていただきました、ノ・ムヒョンがなくなって一ヶ月後の記事
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『遠野物語・奇ッ怪 其ノ参』@世田谷パブリックシアター
『奇ッ怪』シリーズも三作目、今回は柳田国男の『遠野物語』がモチーフ。前川知大の「超常現象を理詰めで追っていく」理系で文系な筆はますます冴えているが、近年そこに「何故記録するのか」という自問が加わっているように感じる。もともとあったものではあるが、それがより前面に出るようになってきたというか。
今作に登場する作家は記録を残すことに執着する。静かだが揺るがない、青白い炎のような情熱をもって。記録が自分の手を離れたとしてもそれはあたりまえのこと。人間の命は有限なのだから、次のひとにバトンを渡せばいい。「託したよ、頼んだよ」と。絶やしてはいけない、それは次世代に生きる者の使命なのだというように作家は去る。
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11月12日(土)
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