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西方見聞録
by マルコ
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■いい夢ばっかりじゃないけど悪い夢ばっかりでもないBマラヤさんのこと
えーとそんなに詳しくありません。ぺこり。ダーウィンの悪夢に出てきたタンザニアの売春婦さん(以下マラヤさんと表記します)は外国人用に特化した高級娼婦さんでしたね。
一晩10ドル。ってことは日本円で1000円〜1200円?ちゅうことはケニアシリングで500シリングから600シリングか。うへえ、ナイロビ並みの高さだな。地方都市としては破格の高級さ加減ですな。わたしの上司の上級官僚が月給8000シリングなんだからさ。一月に5回働けばかなり高級な仕事をするオフィスレディーと同じ給与になります。コンピューター習いたいって言ってたけど、まあ、コンピューターオペレーターの給与と比較したらあほらしくてやってらんないでしょうな。ちなみに彼女くらい英語が出来ればタンザニアだったら外国人家庭のメイドさんとかの仕事とかありそうです。タンザニアは正統スワヒリ語の国ですからね。ケニアみたいにみんなが英語はなせるわけではないと思うので。英語という資源を持ちながら、ハイリスクハイリターンなお仕事を選んだわけですね。
わたしはその経済格差を武器に安く女性を買う先進国の男性が大嫌いでした。誰とは言わないけど、ケニアでSくんというマラヤさんと大変仲良しになった青年と大激論になったことがあります。「だって仕事ないのに、売春しなかったら彼女たちはどうやって生きていくんだ!」とS君は言いました。「仕事はあるよ!安いのに我慢すれば仕事はある!でも彼女たちにとっての大金をバンバンあんたたちが払うから、だから彼女たちが体を売るんじゃないか!」と叫びました。わたしは正論を言っているつもりでした。その後S君がみんなの知ってる大変名高いマラヤさんだった女性と結婚したと聞くまでは。彼は恋をしてたし結婚するつもりで付き合ってる女性をわたしはあしざまに言ってたんだ。とすごく愕然としました。
マラヤさんはまあマラヤさんなんですが、こう出会いの一環というか、自由恋愛との境目が非常に難しいのがケニアの売買春事情なんですな。ちなみにマラヤさんはディスコとかにいてお話をしてきます。会話を楽しむだけでも、「いや、アフターはなし。」といっても帰りのタクシー代頂戴。と言ってきます。そう彼女のお客さんを見つける時間を浪費したんだからお金は払いましょう。うーん。しかしこの法外な支払いが格差を生んで、、格差のうえのほうを目指す後続の若者が出現するのか、、難しいです。格差の現場を生身で生きるのは。誰だってきれいな服を着たい。かっこよくいたい。アラじゃなくて切り身が食べたい。それを手っ取り早く実現できるのが外国人向け高級娼婦という道なのでしょうか。アラでもよければ、粗末な服で農業に従事するのであれば物価の安いケニアの地方部ならば人生は平坦なのですが。難しいです。私自身平坦じゃない人生、大好きなので。あんた平坦で居なさいって言えない。
ででわたしが仕事で正式にお付き合いしたのは現地ケニア人向けのマラヤさんたちでした。メルー市から南に50キロほど行ったところにチュカという県南の中心地がありました。そこはPCEAチョゴリア病院というプロテスタント系の非常に進んだ病院が家族計画エイズ対策関係の情報・サービス普及に取り組んでました。そこは村々にいろんな女性グループを組織して現金収入源つくりとか、お産婆さんのグループに近代医療知識を教育して村での出産のリスク低める支援をしたりとか、わりとその後みんながまねするような仕事をがんがん繰り出してました。中心になってるのはジョイスさんというやっぱり恰幅のよいケニア女性で彼女のアイディアの発案力やその後の行動力とかはすごいものがありました。ヨーロッパの教会のかなりしっかりとしたバックのついている病院だったと思います。まあ資金的にも恵まれてたしね。
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02月28日(水)
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