ID:41506
江草 乗の言いたい放題
by 江草 乗
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■あの戦争は一体何だったのか
 参考日記 2004年04月10日(土) 「ブッシュ、おまえがイラクに行け」


 かつて湾岸戦争という八百長の戦があった。クウェートを侵略したというイラクが米軍に攻撃され、米軍の圧倒的な物量の前にイラクは敗れ去った。それでもサダム・フセインはイラクの指導者のままだった。フセイン以外にイラクの秩序を維持できる存在がいなかったということなのだろうか。そのフセインを排除することが目的で行われたイラク戦争は、存在などしない大量破壊兵器の存在を理由にアメリカが仕掛けたヤクザの抗争のような戦だった。小泉首相はその言いがかりを熱烈に支持し、結果的にブッシュはフセインの政権を打倒し、イラクに傀儡政権を樹立した。

 今でも毎日のように街角でテロリストの爆弾が炸裂し、今も多くの市民や米兵が犠牲となっていてその状況はもしかしたら永遠に続くものなのかも知れない。無差別殺人を意図したテロにはもちろん大義などないが、だったらアメリカのイラク占領にも大義などあるわけがない。そこに存在するのは自分の石油利権のために戦争を仕掛けて多くのアメリカの若者やイラクの市民を殺したブッシュ大統領の欺瞞だけである。ブッシュの私利私欲のために5万を超えるイラクの人々と3000を超える米兵が死んだ。これは紛れもない事実である。この多くの死の直接の責任は、あの無益な戦争を命じたブッシュという男にある。世界はそのことを決して忘れてはならない。

 その石油利権獲得戦争の最後の締めくくりとして、フセインが処刑された。刑場に引き出されるフセインは一冊のコーランを携え、殉教者のように従容と死に赴いたという。オレはフセインの死を美化するつもりはないし、彼の命令でクルド人に対して化学兵器が用いられて大虐殺が行われたということもおそらく事実なのだろう。しかし、このような裁判というのは常に一方的だ。クルド人虐殺が人道に対する罪なら、誤爆によって多くの市民を死なせた米軍の攻撃もまた同様の罪ではないのか。南京攻略の司令官は東京裁判で死刑になったが東京大空襲の指揮官は英雄とされた。思うに、このような裁判を行うこと自体がそもそもイカサマなのである。

 戦争が悪であるのは敗戦国の側の人間になったときだけであり、戦勝国側から見れば虐殺も民族浄化もすべて必然の行為にされてしまう。歴史はそういった事実をこれまでずっと積み重ねてきた。しかし人類はその膨大な歴史から何一つ学べていないのである。だから同様の戦争を繰り返すし、敵だけではなく自分たちもすべて滅ぼしてしまう最終兵器を装備していることの愚かさにもいつまでたっても気づかない。戦争はこれからもなくならないし、たぶん絶対になくなることはないだろう。

 政情不安定な国の反政府勢力に大量の兵器を与えればたちまち内乱が起きる。するとそれを鎮圧するために政府軍がさらに大量の武器を買ってくれる。どこかで殺し合いをさせておけば、勝手に武器がどんどん売れる。アメリカの支出する膨大な国防費は巨大な軍需産業を支え、その軍需産業は新たな買い手を求めて多くの国々に軍備増強をけしかける。貧しい国で本来ならその国の人々の生活向上に使われないといけない貴重な富が、人を殺すための道具を購入するゼニになって浪費されてしまう。

 少なくとも日本はその欺瞞の構造を世界にアピールする資格があったはずだ。紛争解決の手段としての戦争を放棄している唯一の国として日本が常任理事国に就任することにはそんな大きな意味がある。少なくとも日本のその非戦主義は欧州では一定の理解を得ていたのである。ところが憲法を改正して日本にとっての金科玉条を捨ててしまうのである。そうして普通の国家に成り下がることでいったい何を得たいのか。自分の選挙区での評判だけを気にしていて、つまらない利権に群がり談合を支える腐れ議員どもに日本の未来を語る資格があるか。


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12月31日(日)
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