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サッカー観戦日記
by T.K.
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■Jリーグ百年構想リーグ 高知−新潟の探訪記
私は高知県こそが日本で最もフットボール人気の低い県だと思っている。高校生年代では全国制覇はまだないし、さらに言うなら可能性すら感じない。あらゆるカテゴリーを見ても野地先生時代の高知大だけは全国レベルだったし、実際全国準優勝もあったが、それ以外はさっぱりで、特に地元からいい選手が出ない。出ても高校生になると他県に出て行ってしまう。そういう状況だ。
で、昨年高知ユナイテッドがJリーグに上がってきた。経営面での苦闘はいろいろメディアが報じているが、とにかく一度現地に足を運ばねば、と思った。もし高知でJクラブをしっかり経営できたならば、全国どこでもJクラブは成り立つということだ。関西人としては和歌山県でも成り立つだろう、と考える。
実は昨年も観戦プランを立てたが、ちょうど台風が高知方向に向かい、帰路が怪しげだったので遠征を取りやめた。
さて当日、数か月前にできたばかりの高知の東横インの朝、朝食バイキングはこのホテルでは通常1階ロビーなのだが、高知では最上階14階から見下ろせる朝食となる。
そしてホテルを出て、土佐電鉄(路面電車)ではりまや橋へ。ここから桂浜にバスで向かう。「竜馬がゆく」で国民的ヒーローとなった坂本龍馬を私はほとんど崇拝していない。同じ作者の「燃えよ剣」を読んでも別に新選組ファンにも土方歳三ファンにもならなかった。小説をあたかも歴史的事実と考える人もいるが、私はフィクションとして楽しむ姿勢は定まっていた。最近の図書館では塩野七生の本を歴史コーナーに置くところまで出る始末のようですね。40分近くかかって浦戸湾を回りこむ。ドラキュラ公ことヴラド・ツェペシュとは関係ない。最後、海沿いから丘の上を通り、再び下って桂浜へ。バス停を降りてすぐ、階段を上って海を見下ろす丘に登り、坂本龍馬像が太平洋を見下ろす。高知のご当地ヒーローだから仕方ないが、偉そうである。私は権威が苦手だ。つまり権威として持ち上げて仰いで頼る人間心理が苦手だ。成熟した個人主義の大人としては考えられない。が、これを突き詰めると人間嫌いになってしまうので、とりあえず写真撮影してバスに戻り高知駅へ。なんと駅には幟の一つもない。
駅ではスタジアム行きのシャトルバスのチケットを売っている。が、あまり余裕なさそうだった。往復2千円。なんとか買って乗車。これが高知ユナイテッドに触れる第一歩だ。が、様相がおかしい。車内には案内放送の一つもない。選手やスタジアムDJのトークどころか、まったくの無音なのである。試合への期待感を盛り上げる仕組みの一つもない。いきなり不安になる。
35分くらいでスタジアムの春野に着く。スタジアム脇がスタグル広場だ。選手の幟が出ているが、BGMすらかかっていない。キックオフの2時間半前に着いたが、スタグルもまるで並んでいない。とりあえず前夜高知市内でありつけなかったカツオのたたき、それからツナサンドを買った。まったく並んでいない。スタグルは店の数こそそれなりにあるが、盛り上がっていない。名物スタグルと言えるものもまだないようだ。クラブ側で店舗を厳選できているのだろうか?1時間くらい待って、牛串に列ができたので、並んで買う。スタジアム内では音楽を鳴らしているが、外には聞こえない。そしてステージがなく、当然ステージイベントもない。イベントを盛り上げる可愛いマスコットもいない。私はプロサッカーはエンタメだと思っている。真剣に試合を観る硬派なファンではなく、サッカーにはさして興味のない、ヌルイ家族連れがひょいと来るイベントになることこそが重要なのだ。オタクだけを相手に商売するのは間違っている。だが、どうやら高知ユナイテッドはお金も人手もなくて、ゲーム以外のイベントに乏しく、結果的に硬派な催しになってしまっている。なかなか苦しい運営だし、高知で立派にJリーグを運営できているか、というとまだまだ。先日のレイラック滋賀もそうだが、Jリーグ1年生2年生の運営は厳しいと思った。比較的イベントのしっかりしている奈良クラブやFC大阪を見ているので、本来はこのくらい厳しいのだと改めて分かった。


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04月12日(日)
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