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サッカー観戦日記
by T.K.
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■関西学生春季リーグ第2節 近畿大−大産大  同大−桃山大
阪南大と並ぶ優勝候補の桃山大は3列が綺麗にフラットに並ぶ形。トップは長身川井がポスト役で小技の利く森が脇を動く。南茂と井上が激しいプレスでリズムを作り、シンプルなサイド攻撃へ。ルーキー木村(広島皆実)がスタメン入り。

例年選手獲得競争では苦戦気味の桃山大だが、フィジカル面はきっちり鍛えられており、当たりに強く、同大のように個々のマッチアップがはっきりしている相手にはめっぽう強い。この日も黒河を井上が潰し、南茂は増田に潰されることもなく、中盤を優位に進める。
開始早々攻勢に出て、南茂のCKから8分・12分に井上・江添が決め、ゲームを優勢に運ぶ。2トップ以外にも黒河・橋爪など技術系の選手が多い今年の同大だがトップにボールが収まらず、インサイドも潰されるため攻め手が少ない。サイドもあっという間に囲まれてしまう。本来ならスピードのある田原がトップに入り、パスの受け手になるが、この日は中盤からなかなかパスが出ないため桃山大DF陣も落ち着いてラインコントロールしていた。桃山大のFW陣はボールを受ける動きがよく、また確実にキープでき、押し上げた味方と絡んだ厚い攻撃を見せる。川井は空中戦の強さ以上に足元の技術がいい。森はトリッキーなプレーもみせるが、小技の使いどころを心得ていてなかなか実用的なプレーを見せる。

フィジカルに分がある桃山大は後半には一段とペースを掴むのだった。同大はボールを持つ時間こそ増えたものの一向に桃山大を崩せず、ロングシュートも打てない。桃山大はカウンターから再三シュートに持ち込む。ただ、同大DFが粘り強く耐えて辛うじてゴールを守る。38分、桃山大・福西が左CK付近から相手をかわして中へドリブル、グラウンダーで入れたボールを南茂が落ち着いて決め、とどめの3点目。磐石の内容で桃山大が圧勝した。

同大は攻めの形が作れず。西野・島津の2トップはどう見ても無理だと思う。中盤は当たりの厳しいチームにはつらそう。はまれば娯楽性あふれるサッカーを見せてくれそうだが、それでは同大らしくない気もする。二宮は三好高校の先輩の阪南大・深谷を思わせる強靭なストッパーだが桃山大の川井の上手さの前に当たりの強さを生かせず。大庭は素晴らしい活躍をみせた。

桃山大は川井・森とタイプの異なる2トップが強力で、南茂がキッカーを務めるセットプレーからの得点も期待できる。中盤は毎年ながらタフな選手を揃え穴がない。江添と組むCB木村が今後どこまで通用するかが鍵か。この日は同大のFWが機能せず、木村の力はよく分からなかった。やはり今年は阪南大と桃山大の2強が関西の覇権争いの軸になりそうだ。

公式記録

04月13日(日)
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