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ちゃんちゃん☆のショート創作
by ちゃんちゃん☆
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■忘るる事象について、いくつかの報告(2)
劇場版ネタばれのため、注意OK?
注意:DVDが無事発売されたんで、先日まで行っていた反転解除しました。そのままお読みください。
******
◆そして、黒崎一護の場合◆
───夜一が、コンを見つけて確保した。
一緒に行動していたルキアの伝令神機へ連絡が入り、心底安堵した一護はすぐさま、穿界門を開くと言う双きょくの丘へと向かった。
瞬歩を使えば、少しの距離など何てことはない。だから今回も、連絡を受けてからさほど経たないうちに双きょくの丘へ到着出来たのだが。
「?」
そこに居合わせた、隊長格の死神たちの様子がおかしい。穿界門の方角を見ようとせず、視線を宙へさまよわせている感じなのだ。
加えて、特に男性陣の表情が引きつっていると言うか、人によっては逆にだらしなくニヤけているように思えるのは、果たして気のせいか。
不審に思いはしたものの、それが何かを把握する前にコンの姿が視界に入ってきたので、一護は迷わず近くに降り立つ。
───が。
「△◎☆→#〜〜!?」
次の瞬間、他の男性陣同様一護は、即座にコン『たち』から視線を逸らし、完全に背中を向けてしまったのだった。
「よ、よ、夜一さんっ! あ、あんたまた何で、こんな公衆の面前でっっっ!!!」
そう。夜一は猫の姿から人間の姿へと戻ったはいいが、例によって例のごとく素っ裸の状態でいたのである。
ごくまっとうで常識ある男なら、確かにイロイロと落ち着かなくなって当然だろう。
「相変わらず初心(ウブ)よのお、一護。いい加減慣れたらどうじゃ?」
「慣れてたまるか、ンなもんっっ!」
「黒崎サン・・・慣れるって、夜一サンの裸、そんなに見たんですか・・・」
「って、そこで殺気漲らせるんじゃねえよ、浦原さん! 見たんじゃなくて、見せられたんだっ、逆セクハラだぞはっきり言ってっ!」
「でっ、ですから夜一さまっ、これを早くっ! 早くお召しをっ!」
ヤケに目の据わった浦原に迫られつつも、背後では砕蜂に手渡されたらしい羽織を着る衣擦れの音を確認していた一護だったが。
「どうじゃ? コン。儂の胸枕は心地良いか?」
「んー、暖かくて柔らかくて眠っちまいそー。人肌って気持ち良いなー」
「そうじゃろう、そうじゃろう。よく味わっておくのじゃぞ」
どうやらコンが、夜一に抱き上げられた状態で話をしているらしいのを耳にし、眉をひそめる。
それはどうやら、一緒にここへ来たルキアも同様だったようで。
「・・・おい一護。コンの奴、ちょっと様子がおかしいのではないか?」
「やっぱりルキアもそう思うか? 夜一さんのあんな姿見て、あれくらいの反応で済む奴じゃねえんだよ。いつもだったら」
「ああ、大人しすぎる・・・松本殿の現世での制服姿を見た時は、もっとテンションが高かったはずなのに」
これは相当、落ち込んでいるのではないか───?
2人が2人とも、うっかりコンを忘れていたと言う負い目もあって、真っ先にその可能性に行き当たった。いや、はっきり言ってそれ以外の理由なぞ、考え付くはずもない。
とにかく、誠心誠意、心の底から謝ろう。まずはそれが先決だ───そう決意したルキアはだが、その謝罪すべき相手からのとんでもない言葉に、その気持ちを撤回することとなる。
「姐さんのまっ平らでささやかな胸に抱きしめられるのも良いけど、やっぱ夜一さんのせくしーだいなまいつな胸は気持ち良いなーv」
「───!」
「お、落ち着けルキア! 頼むから斬魄刀をしまえっ!」
無言で袖白雪を抜こうとするルキアを、一護は必死に羽交い絞めにして止めた。
「何故止める。一瞬でもあやつに済まなかった、と思った我が心が口惜しいと言うのに」
「腹が立つ気持ちは分かる! 分かるけど今はやめとけ!」
「貴様どうして、コンにそこまで味方するのだ? よもや貴様、先ほどのあやつの暴言に賛同していると言うわけではあるまいな・・・?」
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12月25日(木)
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