ID:38841
ちゃんちゃん☆のショート創作
by ちゃんちゃん☆
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■天才ってヤツは・・・ モン◎ーターン
実は別所にて蒲生さんについての考察を書いている最中なんですが、ふと思いついてしまったことがあったので、書いてみました。
別名「仙人・蒲生の悲喜こもごも」。純くん(岸本寛)視点です☆
実際はそこまでビデオテープを酷使しまくることはないのかな? とも思うんですが、ま、その辺はご都合主義、ってことでv でわ。
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僕たち競艇選手って、よく競艇のレースをビデオテープで録画したりするよね?
自分のレースを振り返ったり、これから戦う選手の力量を調べたりするために。それこそ何回、何十回も繰り返して、見たりもする。
だから当然、酷使され続けたビデオテープはそのうち画像劣化した挙句、切れたりして使い物にならなくなってしまう。
それに、保管場所だって案外取るし。
もう少しこの辺、どうにかならないかなー? とか思ってたんだけど、最近の文明の進化ってホント、凄いと思わない? もっとコンパクトに録画できるものが出来たんだから。
だからこの際その、ハードディスク内蔵型のDVDレコーダーを買おうかな、って考えてたんだ。
ハードにもそれなりに録画は出来るし、DVDディスクならそんなに保管場所も取らないし、ビデオテープよりは断然長持ちする、って話だし。
それで休みの日なんかに、あちこちの量産店へ行ってパンフレットを手に入れて。
今日の斡旋にもそれらのパンフレットを宿舎に持ち込んで、暇な時間に検討しようかな、って思ってた。もしDVDを使ってる人がいたら、その人の意見も参考にできるじゃない?
「へえ・・・今は色んなタイプのがあるんだなあ。面白えー」
早速ノってきたのは波多野君。もっとも彼の場合今のところVHS派で、DVDはまだ買っていないらしいけど。
「フンフン。こっちのは目次の参考画像に、好きなシーンのを選べるのかあ」
「波多野君・・・別に永久保存するわけじゃないんだから、そんなに目次に凝らなくてもいいと思うけど?」
「え? そうか? 目次ページの画像だけでも、結構楽しめるんだけどなあ」
波多野君たら、一体何の番組を録画するつもりなんだろう・・・。
「お取り込み中スマンが、こっちの席、ええか?」
「あ、蒲生さん」
波多野くんの声に顔を上げると、そこには両手に食事のトレイを抱えた香川の蒲生さんが、笑って立っていた。どうやら相席希望らしい。
僕は一向に構わないから、愛想良く返事をした。
「ええ、どうぞ」
「スマンの」
「蒲生さん、今日のレースもいい調子でしたねー」
パンフレットをめくりながら、波多野君は席に着いた蒲生さんに話しかける。
この蒲生、って人は以前までは一般戦にばかり出ていたんだけど、最近SGに復帰し(随分昔に優出したことがあるらしい)、頭角をあらわして来た人だ。波多野君はよく一緒のSGに出て、勝ったり負けたりを繰り返している、言わばよきライバルの一人・・・って言ってもいいのかな? 先輩だけど。
あいにく僕は、時々一緒のレースになったりはするものの、もっか連敗中。
強いんだよね、この人って半端じゃなく。
噂によるとその強さと来たら、あの艇王・榎木さんまで一目置いてる、って話なんだ。波多野君と一緒にこうやってたわいもない話をしてるの見ると、ちょっと想像つかないんだけどさ。
そんな蒲生さんが、食事を一段落させた頃、ふとDVDのパンフレットに目を留める。
「そういや、さっきからお前ら何熱心にやっとるんじゃ?」
「ああ、純がビデオやめてDVD買おうって言ってるんですよ。それでパンフレット見て検討してるんだけど・・・蒲生さん、何かお勧めの機種、ありますか?」
波多野君はお愛想ついでにそう言ったけど、実はさほど蒲生さんの意見を当てにしてたわけじゃない、と思う。
でも、だからって。まさか蒲生さんがこんなこと言い出すなんてことは、さすがに予想外だったんじゃないかなあ?
「でーぶいでー? ・・・なんじゃそら? 怪獣の名前か何かか?」
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11月28日(月)
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