ID:38841
ちゃんちゃん☆のショート創作
by ちゃんちゃん☆
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■Darling(7)SD・流×彩?
とりあえず、カラ更新しない程度には新作UPしておこう、のちゃんちゃん☆ です。
ホントは「茂保衛門様〜」書きたいんですけど、アッチは長編。ちょっとやそっとじゃ書けないんで、とりあえずアチコチからご要望の高い(実際、一番反響大きいんだよなー)、流×彩?シリーズのコッチを更新しときます。
流川のハードルは、今回更に高くなります(汗)。ま、これは恋愛モノじゃ通過儀礼ってコトでv
そー言えば書くの忘れてましたが、前回の試合は県予選です(汗)。でわっ!
*************
Darling(7)
それから2日たった時のことである。富ヶ岡中学は試合をするために、総合体育館を訪れた。
県予選の2回戦目に参加するためだ。初戦こそエース不在、という不安要素で部員の意気も消沈がちだったのだが、今は違う。「候補」という接尾語がついてはいるが、流川楓と言うエースがいるのだから。
当然この試合も、相手チームの2倍以上の点数差をつけての圧勝だった。「破竹の勢い」というヤツである。
が、流川にとっての試練は、実はこの試合終了後・直後に訪れたのだったりして・・・。
――――――――――――――
「あっ、またパスミス! ったく、もう少しうまくボール回しなさいよっ!」
「・・・・・・☆」
さりげなく彩子の隣り、と言うベストポジションを取ったにもかかわらず、流川の表情はいつも以上に仏頂面だ。
ここは観客席。三回戦目の相手の情報収集をしようと、部員全員で試合を見ていたのだけれど。
「そこでどうしてパスカットされるの? もっと根性見せなさいよねっ!」
一方のチームの敗戦が確実になっているというのに、彩子は何故かその敗戦しかけているチームにハッパをかけているのだ。
所謂「野党根性」というヤツか? とも思ったのだが、どうも違う。先ほどから彼女が注目しているのは、敗戦確実チームの一選手としか考えられない。
背番号はエースナンバーの4。頭が丸刈りで、観客席から見下ろしても流川より背が高いことが分かる、北村中の選手である。
その彼に、ゴール前で何とかパスが渡った。
「よし! 決めろっ!」
彩子の声援が聞こえたとは思えないが。
その選手は、両手でボールを抱えたまま、ゴールネット目掛けてジャンプした。
「!? まさかっ!?」
流川も一瞬、度肝を抜かれてしまう。
ガコンッ!!!
もはや勝てる可能性はないとは言え。
そのシュートが決まった時、さすがの相手チーム・高橋中も、そして富ヶ岡中のメンバーも、呆気に取られて今のシュートを眺めていた。
まさか中学生がダンクシュートを決めるとは、誰が思うものか。
『ナイスシュート、赤木』
『おう』
背番号5と眼鏡をつけた選手が、大喜びでエースを祝福している。
「北村中の赤木、かあ・・・」
興奮で顔を赤くした彩子がそう呟くのを聞いて、流川はイヤな予感がした。
───確かに、今のシュートは脅威だ。体格もバスケ向けと言えよう。・・・だがパスのマズさやドリブルの悪さなど、欠点がより際立って見える、あの選手。どうして彩子が、注目するのだろう?
「ワクワクするなあ。赤木さんって、どこの高校に入学するのかな?」
「赤木、『さん』?」
「? なに? 流川」
「・・・・・イエ別に・・・・・」
別に気にすることではないのかもしれない。エース番号をつけていることから察するに、どうやらあの赤木と言う男は彩子より年上だ。わざわざ「さん」付けにしたのも、年上の相手に対しての単なる礼儀だという可能性もある。
でも・・・。
『どうだね? 神奈川でも1、2を争う進学校を志望校にしたら?』
2日前の、彩子と教師の会話を思い出す。
おそらくはあの赤木と言う男は、特にバスケ推薦などされることもないだろう。となると当然、公立校へ行くコトになる。それもバスケ部のある高校へ。
<まさか・・・先輩、あいつと同じ高校行くとか、言い出すんじゃねえだろうな・・・>
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11月10日(月)
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