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ドラマ!ドラマ!ドラマ!
by もっちゃん
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■「め組の喧嘩」を見た!
タイトルだけ知っていた『め組の喧嘩』をようやく観ることが叶いました。しかも、辰五郎親分を歌舞伎界のダーリン、坂東三津五郎で。
『め組の喧嘩』というのは通称で『神明恵和合取組(かみのめぐみわごうのとりくみ)』という明治23年(1890)、竹柴其水が書いた4幕の世話物。文化2年(1805)芝神神社で、め組の町火消と相撲取りとの間に実際に起こった喧嘩を題材にしたものらしい。「火事と喧嘩は江戸の花」というフレーズがなんだかそのまま凝縮された感じ?
では、世話物ってどんな感じ?っていうことで、あらすじをGO!
主な登場人物
め組(浜松町)辰五郎・・・・・・・・・・・・坂東三津五郎
辰五郎女房 お仲・・・・・・・・・・・・・・・中村時蔵
め組(露月町)亀右衛門・・・・・・・・・・坂東秀調
め組(芝井町)藤松・・・・・・・・・・・・・・尾上辰之助
角力(すもう)取り 四ツ車大八・・・・坂東彦三郎
角力取り 九竜山浪右衛門・・・・・・・市川團蔵
芝居小屋江戸座座元 喜太郎・・・・・片岡我當
数奇屋河岸親方 焚出しの喜三郎・・尾上菊五郎
(すでにややこしいわね・・・)
<序幕>
品川宿は東海道からの江戸の入口、そこの遊郭島崎楼。新年明けて七日の宵。さる大名家の江戸留守居役が、お抱えの角力取り四ツ車たちを連れ遊びにきている。座敷は盛り上がり、角力甚句で歌い踊るうち、よろけて障子を倒す。それが隣座敷のめ組の藤松という若い衆に当たる。その詫びもなく、もとより騒がしく思っていた藤松は、侍の座敷というのも構わずタンカをきる。四ツ車はおさえようとするが、粋を売りものの鳶と腕っ節が売りの角力、喧嘩になってしまう。そこへ割って入ってくるのがめ組の頭、辰五郎。相手がお出入り屋敷の侍とわかり、荒立てたくはなかったので詫びを入れて引き下がる。ところが、身分の高下を問わない遊所で「屋敷の抱え角力と鳶人足とは一つにならない」と身分違いを取りざたされ、辰五郎の心中には遺恨が残る。
気持を抑えきれない辰五郎は、品川に近い八ツ山下で帰りを待ち伏せた四ツ車を提灯を蹴飛ばし襲う。通りかかった籠かきの提灯も落とし、暗闇の中さぐりあいに。籠の客は辰五郎には兄貴格の鳶頭喜三郎。そのうち辰五郎はこの場を逃げるが、一本鎖の茛入れを落とし、拾った喜三郎にそれと知れる。
<ニ幕>
翌月、神明社では、架設の芝居小屋で「千本桜」が上演され大入り。辰五郎女房お仲が、息子とお供の鳶と通りかかる。と、小屋の中で喧嘩の様子、また組のものかと案じるお仲に、お供の鳶が今日は来ていないはずと言うので安心して帰る。が、小屋で悪酔いして暴れた職人をめ組の亀右衛門たちが小屋から出すと、四ツ車の弟分九竜山がとめ、逃がしてしまう。品川のほとぼりもさめないうちで、矛先が九竜山に。小屋から四ツ車も出てきている。通りかかった辰五郎は「角力に恥をかかされた」と聞き品川の分も含め決着をつけようといきりたつ。例の侍も来ており、角力が負ければ出入り差し止めと圧力をかけてくるが、両者、引くに引けぬ状態となる。そこへ、座元喜太郎が、騒ぎで興行が差し止めになっては困ると頼むので決着は、興行がすんでからと、座元に喧嘩を預ける形で、引き上げる。
<三幕>
浜松町、辰五郎の家。翌日。角力と一触即発の時、昨夜も何も言わず、今朝も黙ってうちを出る辰五郎の後をつけていたお仲が先に戻る。そこへ辰五郎が普段は飲まぬ酒に酔ったフリをして帰ってくる。お仲は後をつけた先、親方喜三郎のところで、品川と芝居小屋のことを知ってしまう。親方に「短気は出すな」と言われたにしても意気地がない辰五郎が歯がゆくて仕方がない。酔ってすぐ寝ようとする辰五郎を「鳶としてまといに対しても引っ込んで入られない」と詰め寄るが、辰五郎はとりあわない。門口で様子を聞いていた亀右衛門は、辰五郎の弱腰をなじり、お仲の言う事こそ本筋と藤松たちと命を捨てる覚悟だと明かす。
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02月09日(土)
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