ID:3398
へそおもい
by はたさとみ
[8686hit]
■奄美大島の旅3(忘れないうちにいそいでメモ)
お相撲の土俵の
由来である…とか。
そして、
ノートに
今井大権現の絵が。
「今日ここに来る前にたまたまよってきたんです」
「ちゃんと扉開けて祈ったか」
「はい」
「あそこの建物の中の鏡から祭壇から
ぼくがぜんぶ作った」
「え!そうだったんですか!」
やっぱり
わたしたちが
今井大権現にいくことになったのは
偶然ではなかったのかもしれない。
この
ユタ神様は
今井大権現のあった
今井岬の集落の
出身で
今井大権現を
守っているお方だったのだ。
たまたま
だとおもっていたことは
たまたま
ではなく
必然だったのかも
しれない。
二階のこの部屋にも
ユタ神様の
作りかけの鏡が
いくつかおいてあった。
鏡の台は木になっていて
真ん中に山
両側に雲があって
雨がふって
海にそそいでいる
その模様が
彫られている。
山の上に
夜光貝の月がでている。
これは
自然の循環を
あらわすものだそうだ。
雨がふって
水は海にながれ
そうして
太陽によって
蒸発してまた
雨がふる
循環。
そういえば
今井大権現の中の鏡も
これと同じ感じだった。
手作りの感じだった。
ユタ神様自身も
夜光貝の数珠のようなものを
首からかけている。
月と太陽のカタチが
あしらわれた
夜光貝のペンダントトップ?のついた
数珠のようなもの。
ぜんぶ
手作りなのだそうだ。
ユタ神様は
自然で
自由な
アーティストだ
とおもった。
話がおちついたら
きょう使った
お米やお塩やお酒を
お守りとして
もたせてくれる。
カバンに入れておくお守りは
夫や車の分も。
塩は
ふたのあいた皿にいれて
玄関においておくこと。
お酒は
高い場所においておいて
何かが
自分にはいってきたとき
しんどいときなどに
なめたり
浄化につかうといい。
気がつけば
外はもう暗い。
時計をみると
7時過ぎ。
3時間も
ゆっくりしてしまった。
とても
深く
たのしく
濃厚だった。
そして
とっても
安心した。
まだ整理できていないけれど
わたしの内側の
もうひとつのカラダで生きても
大丈夫だと
言われた感じがした。
最後に
「わたしが自分でおもいだすために
写真をとってもいいですか」
と聞くと
神様は真正面から
とられるのを嫌うから
斜めからとるように
いわれる。
そうか
きょうは神社で
真正面から
とろうとしたから
カメラが
こわれたのかもしれない。
ユタ神様と神棚を
とらせていただいて
お礼をいって
階段をおりる。
ユタ神様は
笑顔をみせてくれたあと
小さな声で
なにか
ずっと歌をうたっていた。
階段をおりる間
背中の方で
歌が聞こえつづけていた。
「ああ、なんか
よかったねー」
「でも、はなし長かったよね
おもしろかったけどねー」
ふたりで
感想をいいあいながら
車で宿にむかう。
夜の街
現実感がなく
道に迷いながら
なんとか
たどりつく。
宿のお部屋は
お隣同士。
おかあさんの顔をみると
ほっとする。
「ただいま」
お部屋で
一息ついて
お風呂に入って
今夜も
夜の街へ。
[5]続きを読む
04月03日(水)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る