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武ニュースDiary
by あさかぜ
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■smart maxのインタビューA(更新)
今日(13日)からしばし夏休みです♪
昨日の続き。


――歴史上の諸葛亮は、万能の完璧な軍師です。
映画でのこの役の性格付けは、あなたの想像していた、
あるいは本にある人物設定とぶつかるものでしたか?

「ぶつかるものだったか……そうは思いませんでした。
監督は最初から、三国の歴史映画を撮るのではなく、
自分が表現したい歴史風英雄映画を撮るのだと明らかにしていましたから。
初めて脚本を読んだときは、演義と違うな、とは、もちろん思いましたが、
監督がそういう風格を求めているなら、そうやるだけです。
実際、監督の撮影方法、各登場人物の関係、
それを順に紹介していくやり方は、どれもとても面白かった。
監督は人間的なシーンやセリフ、ストーリーを多く挿入することで、映画を生き生きとさせ、
後編も見たいと思わせます」

――この役の解釈に、自分自身のアイデアは入っていますか。

「いくらかは。監督には少し意見を言いました。
例えばぼくが読んだバージョンでは違っていることとかを話し、
監督はそのバージョンは何で読んだのと聞きます。
もしそれを面白いと監督が思えば採用し、
同意できなければ、そのバージョンは間違ってるよと言います。
コミュニケーションはよかったし、気持が通じ合っていたと思っています。
とはいえ、孔明の役はぼくのものではなく、監督のものです。

ぼくはいろいろ考えすぎていたかもしれません。
いくらこの役には愛憎の要素はなく、リラックスした感じに演じたとしても、
役のプレッシャーは、やはりものすごく大きかったですね。
何といっても、誰もがよく知っている役ですから、プレッシャーがあり、
それを突破して、自分のカラーを少しでも入れたいなと思っていたんです。
たとえぼくが違う風に、演義バージョンとは違うように演じていると思っていても、
やっぱり演義風になっていたのかもしれません。
幸い監督が、もっと肩の力を抜いて、もっと活発にと注意してくれました。
監督は役を、型にはまったものでなく、生き生きした、ユーモアのあるものにしようとし、
ぼくが彼の求める表現に近付けるようにしてくれました」

――「投名状」の匪賊から「死神の精度の」死神、そして「赤壁」の諸葛亮と、
一番難しかったのはどの役ですか。どこが難しいですか?

「全部難しかったですね。それぞれ違う難しさで。
『赤壁』の難しさは、有利な点でもあるんです。
これが難しいのは、誰もが知りつくした人物を演じることで、
みんな、この人物については、自分なりの意見や考えがある。
そういう役を演じるのは大きなプレッシャーですが、でも、そのプレッシャーには別の面もある。
ひげをつけ、扇を持ちさえすれば、人はぼくが孔明だとすぐわかるんです。
それがちょっと自信にもなりました。
たとえ、どう動けばいいかわからなくても、羽扇でずっと仰いでいればいいんですから(笑)。
ただ、やっぱり監督が求めるものが重要ですね。

それはどの映画でも同じです。
「投名状」も同じ。演じる方向の見えない役をやるときも、プレッシャーがありました。
匪賊になんかなったこともないのに(笑)、演じる!
監督はそばにいて指導してくれ、ぼくはその指示に従って演技をしました」

――監督自らお手本を見せてくれるんですか?

「そうですね、でも監督の演技力には差がありますよ(爆笑)。
一番上手なのはチャン・イーモウだと思います。
彼は芝居を語るとき、実はもう演じているんです。
話が終わってから、そのままやればOK。表情をもう見せてくれていますから。
ウー監督は何を語っても同じ表情。
でも、彼はスマートさがほしかったのかもしれないですね、
だからウー監督の演技はとても垢ぬけていました。
ピーター・チャン監督は理論を語る方で、だからぼくは彼とはそれを語りました」

――この映画は割とまじめな題材を扱ってますが、
あなたはおかしみとユーモアのある演じ方をしているように見えます。
そういう演技は脚本が要求していたものですか?

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08月13日(水)
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