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武ニュースDiary
by あさかぜ
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■「時尚健康」の記事@
中国のコスモポリタン、エスクワイア誌と同じ時尚系列の雑誌、
「時尚健康(トレンズヘルス)」誌にも金城武の記事が載っています。
文章ははるかに長い。
ので、3回に分けて。
サイトはこちら。

神様、金城武を下さい!

ライトがまだつかぬ中、彼は舞台裏から現われた。
光はいらない。
彼こそ、すべての光なのだ。

彼がかすかにお辞儀をする。
ポスターより立体的で、スクリーンより眼を惹く。
山を押しのけ海をくつがえす美しさの勢い。
息が出来なくなるほどの素敵さ。

神の賜いしもの!
金城武はこう形容するのが一番ふさわしいだろう。
人間が、どうして非合理的なまでにかっこよくあることができるのか?
師匠のボビー・チェンでさえ、こう言った。
「金城武はあんなだから、たとえこの業界に入っていなくたって、
外に一歩出ればみんなに指をさされて、やっぱり外に出たくなくなるだろうよ」

さらに致命的なのは、彼が他のスター達のようにちょっとした出まかせを言えたり、
そんな訓練を積んでいないことだ。
――自分の巨大なポスターを見て、感想はどう?
「ちょっときまり悪い。こんな大きな顔」

彼は実際に会っても、あなたの持つ完璧な幻想を打ち砕かない人間である。
束縛をきらう気質と天真爛漫さが同居し、
穏やかであり、奇抜であり、またそんなにも控えめでミステリアス。
複雑で見通せないから、よけいに人は想像をたくましくする。

台湾の寝具会社2社が、寝具を人に薦めるのに一番いいスターの第1位に、
そろって金城武の名をあげた。
その理由? 彼らはなんとよく私達の心中を察知していることか。
「女なら、誰だって彼とベッドと枕を共にしたいわよ」

こんなにも遠く、そんなにも近い

「ぼくの見かけを傲慢だと言う人がいるけれど、本当はぼくは控えめなだけ。
前世はイルカだと言われたことがある。
陸に上がったけど、今もなお自由をめざしている。
ぼくは固定したゲームのルールはきらいだし、他の人の旋律はなぞらない」
これこそ彼の本性だ。

チャン・イーモウは、金城武の最大の当惑は、アイデンティティにある、
中国内地の人間は彼を日本人だと考え、日本人は香港人だと思う、
香港人は台湾人だと考える、と言った。
このような境遇によって5つの言語に通じ、
両岸三地と日本韓国、いずれの地でも大いに認められる彼だが、
帰属感を持ったことがなく、
いつも自分自身の、あの静かで小さな世界に生きることを好む。

別の側面もある。
「アメリカンスクールの教育制度はとても自由で開放的で、
それがぼくの性格に影響を与え、束縛がきらいで自由な生き方をめざさせた」
15歳のとき、彼は大好きなバイクを買いたいがためにCMに出演、
芸能界に足を踏み入れたけれども、
今もなお、それ以前となんら変わりがないように見える。
「芸能界の仕事や、きらびやかでめまぐるしいスターの暮らしは好きじゃない」
だから、ここ数年、多くの時を日本で過ごし、マスコミとはほとんど接触せず、
家で読書をしたり、コンピューターや考えごとをする方を好む。

彼は数々の素性のわからぬ、変わった性格の役を演じてきた。
ジョニー・トーが「ターンレフト・ターンライト」を撮るとき、
まず第1に頭に浮かんだのが彼だった。
まことに、現実の人間には見えぬからだ。

しかし、なぜ、私達は彼に親近感を覚えるのだろうか?
それは、彼はまぎれもない天使だから。

たくさんのスターが天使に扮するのを見てきた。
だが、誰もあまりに人間臭い。
金城武だけが純真で浮遊する気質を持っていて、
だから天使に似て、人に遠くも近くも感じさせるのである。

「天使の涙」で、囚人番号223号の何志武は、
失恋したばかりのチャーリー・ヤンに恋をする。
ヒステリックになっている彼女に、彼は黙々としてついていき、
彼女の恋敵を探し回る。
まるで守護天使のように。
「神様、もう少しだけ」で、HIVに感染した少女寄り添い守り抜くのは、

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05月07日(土)
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