ID:23473
武ニュースDiary
by あさかぜ
[6278083hit]

■雑誌記事(ELLE MEN 9月号A)●ビオテルム・イベント動画もう1本
今は1人で飛び回っていると、寂しいなと感じることもありますよ。
でも、今、(映画出演の)チャンスがたくさんあって、
それぞれとてもいいチャンスだから、
それをしっかりやるべきだと思っているんです。

――あなたが一言も言わなくても、周りの噂やらなんやらは、
ずっとなくなりませんでしたよ。

武 他の人が噂するのは、ぼくもどうしようもないです。
他の人がおまえは神秘的で控えめだと思って、すごくそれを書きたがる、何を?
与太話でしょう。

――みんなはあなたを誤解している?

武 正常なことだと思います。人によって審美観は違うんですから、
好き嫌いも違うし、誰かがAと言えば、他の人はBと言う。
当たり前のことだし、どうでもいいことです。
その人がそう思うなら、そうなんでしょう。
人にはいろいろな面があって、ちょうど、誰かがある映画を好きなのに、
友達は大嫌いということもありうるように。

――ほとんどの第一線の監督と仕事をしてきて、きっと様々な経験があったでしょうね。

武 どの監督も違いますね。ある人は物語を語るのが得意だし、
ある人は演技が上手、チャン・イーモウのようにね。
あの人は現場で演じて見せてくれるんです。
ウォン・カーウァイは何も言ってくれないタイプですね
――実はぼくは彼が何を考えているのか全然わからない(笑)。
違う特色があるのはいいことで、そうでなかったら、ぼくも変わらない。
違う監督に出会うことで、うまく行っても行かなくても、火花を散らすことができます。
たとえ火花が散らなくても、ある過程を経験することができる。

――演じる上で、経験と才能と、どちらの方が重要ですか?

武 ぼくは養成所の出身でもないから、その質問に答える立場にいません。
ぼくの見方は、俳優は優れた監督に出会わなくちゃいけない! ということです。
カメラマンもとても大事です。
例えば、容貌に恵まれていても、もっと大事なのは、
(カメラで)その人の瞬間を捕まえてもらうことです。
演技が下手なら、監督は演技がうまいように撮ってくれる才能がなくちゃならない。
もちろん、演技が重要じゃないと言ってるわけじゃないです。それは基本ですから。

――「恋する惑星」があなたの代表作品だと考える人は多いですね。

武 それはぼくがウォン・カーウァイ監督と初めて仕事をした映画です。
ありがとうございます、監督。
ぼくが今でもこの映画の仕事をしている、大きな原因は彼なんです。
みんなで集まって考えて、みんなで集まって1つの作品を作り上げる
――この過程が好きなんですよ!
演技を学んだわけじゃないけれど、ぼくには経験があって、
その中で少しずつどう演じるべきか分かってきました。

――あなたに映画を好きにさせたのは、ウォン・カーウァイなんですね。

武 そのころ、ぼくはウォン・カーウァイが誰かも知りませんでした。
芸能界が全然わかっていなかったんですね。
彼と一緒に撮影をしても、ぼくは目上の人への礼儀も知らず、プロセスも理解できなかった。
でも、彼がぼくに与えてくれた環境はすごくよくて、
自由に演技をさせてくれ、みんなで遊んでいるような感覚でした。
監督は毎日違うストーリーを話し、毎日違う人間関係≠ノなるんです。
この人が今日はぼくの姉さんで、明日になると友達になっていたりする。
毎日違うんです。
それに、毎日酔っ払っているカメラマン(クリストファー・ドイルのこと)がいましたからね(笑)。
みんながぼくに映画撮影は面白いぞと思わせてくれたんです。

――何人もの俳優が、ウォン・カーウァイはフィルムを使って俳優に練習させる、
とても贅沢だ、と言っています。

武 大抵の人は学校で演技の方法を勉強して、舞台の経験がありました。
でもぼくはウォン・カーウァイに出会って、本当に幸運でした。
興味を起こさせてくれたんです。
(映画を撮ることは)有名になるためじゃないし、スターになるためでもない。
面白いから、続けたいと思うんです。

[5]続きを読む

09月04日(日)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る