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武ニュースDiary
by あさかぜ
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■雑誌記事(時報週刊)●アルマーニ新作●新聞記事(中国時報)
ところが、思いがけないことに、香港に帰ったら、
彼のマネジャーからの出演OKの電話がかかってきたんですよ」
望外の喜びだった。
飛躍をとげ、方言で演技
そして金城武は今回「武侠」の偏執的な刑事役を引き受けたのだが、
心の中では未だに不確かな気持ちでいっぱいだった。
ピーター・チャンはこう話す。
「クランクインした週は、彼は毎日ぼくと脚本について話をしていて、
もうやめたいなんて、言ったりもしていた」
劇中の役に彼は確信を持てず、どう解釈したらよいかわからなかったので、
自己懐疑の症状はさらに重くなっていた。
だが、この役には思いがけない魔力があったのか、金城武はそれまでのやり方を改め、
自分から台詞を方言に換えたいと言ってきた。
「彼はあんなに自己防衛心が強く、完璧を求める人で、
前はぼくが提案してもうなずかなかった。
うまくできないことを恐れていたんです。
それが発音が正確にならないことを恐れず、自分から方言を話そうとしたのは、
全く予想外のことでしたね。
この役は彼の芸能キャリアでの大きな飛躍と言っていい」
ピーター・チャンは、金城武の演技における最大の障害は、
とらわれすぎ閉じこもる性格だとはっきり言う。
ところが、「武侠」での役が、彼を大胆に演技させることになった。
あるシーンで、彼は捜査のため、
ドニー・イェンとタン・ウェイの家に来て食事をごちそうになる。ピーター・チャンは彼に、イメージを破り、
自分の論理だけで突っ走るチャウ・シンチーをモデルに演技するよう求めた。
他の人間のことはかまわずに、ドニー・イェンから片時も眼を放さず、
自分の世界に浸っているようにさせたのである。
また、もう1つ、狂ったように鎌を振り上げてドニー・イェンに斬りかかる演技は、
ピーター・チャンのパートナーである喜劇の女王サンンドラ・ンを大笑いさせた。
「金城武は、この刑事と同じようにこだわりの強い人ですが、しかしとても礼儀正しい。
彼にこんな演技をさせることで、本当に心を開いてもらえたらOKです」
これらの演技にピーター・チャンは、彼の非常に大きな変化を認めた。
「たくさんの表情や動きが、どれも以前にはなかったものなんです。
役は時に、人を真に変えてしまうことがある。
ぼくは運がよかったのかもしれない。
ちょうど彼自身も変わりたいと思っている時にぶつかったんです」
噂に影響されず、少しも変わらない
普段の金城武にも変化は表れている。
カンヌ映画祭で、長年ささやかれてきた結婚の噂についてはっきりと説明し、
独身であると強調しただけではない。
最近、「ギフト女性」「日本女性」果ては「金城姓の女性」の噂が登場し、
従来のミステリアスな生活は、絶えずマスコミによって、
あれこれの手がかりからベールをはがされようとしている。
しかし、彼は全くそれに影響されることなく、ひたすら否定し、
いっそう軽やかに大陸でプロモーション活動を行なっている。
ピーター・チャンも、彼は全然噂に影響されていないと感じている。
ピーター・チャンは、金城武とは仕事の話をするのでなく、
友人でいるほうがずっと気楽だとj笑う。
だが、それには受け入れがたい欠点があるのだそうだ。
「彼と一緒にはどこにも行けない。ぼくの家か彼の家に行くかで、
外には出ないでいるしかない。大いにつまらない」
映画のプロモーション中に、暇を見つけて外においしいものを食べに行きたくても、
金城武が外に出たときの騒ぎに思い至ると、
ホテルで食べるしかなくなり、楽しみは大きく減ってしまうのである。
ピーター・チャンは、金城武をよく使う他、
今は台湾出身のイーサン・ルアンも重用している。
イーサン・ルアンの可能性を非常に大きく見ているが、
一緒の仕事になる「血滴子」はなかなか進まず、延期され1年になろうとする。
が、ようやく今年の8月末に撮影開始されることになった。
「イーサン・ルアンを長く待たせてしまっていることはわかっています。
もし、彼でなければ、ぼくは製作をやめていたでしょう。
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08月03日(水)
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