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武ニュースDiary
by あさかぜ
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■號外1994年11月号@
(これは一般的に話し慣れない男の子に共通の欠点だが)。
が、話し慣れない男の子一般と違うのは、
彼は30秒ほど経って、もう話は終わりかと思う頃、上手に補足することだ。
そこで私はハッと気がついたのだ。
彼の話し方がのろいのは、考えながらしゃべっているからだ。
そうして私はまた少々うっとりしながら自分に言った。
ああ、私は彼に魅了(charm)されている、と。
注意してほしい。
このcharmは、香港人が言う「電気で打つ(電)」とは絶対訳せない。
両者には実は非常に微妙な違いがある。
「電人」は非常にaggressive(攻撃的)であり、強い力でねじ伏せる。
Charmは、とても穏やかで、またたいていの場合、無自覚だ。
「電人」は、もし電気を発する側の電力が足りないと、あるいは相手まで到達しないと、
悪くすれば「にらんでいる」だけになってしまう。
「電」と「charm」は、目的も異なる。
「電人」は相手と知り合い、関係を一歩進めたいということにほかならない。
ある人を「charm」するということは、多くの場合、ただ、相手の手助けをしたり、
ちょっとした望みに答えてあげたり、
時には、相手が自分をちょっとだけ好きになってくれればいいな、
と思うだけのことだったりする。
一番大事なのは、人をcharmするには、本人がcharmingでなければならないということだ。
だから、つまりはやっぱり「生まれつきの能力」の問題なのだ。
金城武は非常にcharmingな人であり、彼自身そのことを知っていると私は思う。
ことの始まりから彼に話してもらおう。
当時、金城武はわずか15歳、まだ在学中だった。
(彼は台湾ではずっと外国人学校に通った。
最初は日本人学校で、次にアメリカ人によるインターナショナルスクールである)
同級生の母親が広告会社に勤めていた。
ある日、学校にやってきて、ある清涼飲料水のCMのために若い人を何人か探した。
選ばれた中に金城武がいた。
CMの撮影が終わった後、ある人が歌を歌えるかと聞いてきた。
そこで、彼はテストを受けに行った。
テストに合格し、最初のアルバムを録音した。
And the rest, as they say, is history.
金城武の家族構成は単純である。父母と、2人の兄だ。
兄の1人は台湾で仕事をしている。
もう1人は日本でゴルフ選手になるための訓練中だ。
金城武も、以前、父親とその友人達と一緒にゴルフをしに行ったことがあると言う。
「ゴルフって、年寄りの遊びだと思わないですか?」私は聞いてみた。
「はい。ゴルフは唯一、お年寄りにぴったりな球技だと思います」
だが、若者よ、君は他のどんなスポーツが好きなのか?
「なんでも好きです」と彼は答える。
一呼吸おいて、こう補足した。「バレーボール、サッカー、バスケットボール……」
活発な若者なら水泳が好きなはずだろう。
残念ながら、香港の浜辺に彼は言ったことがないし、今は行けない。
それなら船で行ったことは?
「MTVを撮影したときに行ったことがあります」
あるとき、金城武は一艘の遊覧船上でMTVの撮影を行なった。
撮影が終わるや、急いで服を着替え、
えいっと海に飛び込んだと、彼は嬉しそうに話した。
しかし、芸能界に入ってからは、スポーツをする時間はなくなってしまった。
今はスポーツジム行きが主である。 (続く)
(ERNEST文 號外1994年11月号)
BBS ネタバレDiary 23:00
03月07日(日)
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