ID:23473
武ニュースDiary
by あさかぜ
[6278350hit]
■偶像物語 金城武B
今日、ぼくらにあるシーンについて説明して撮ったとすると、
撮り終わったのに、次の日また同じシーンを撮るんですよ。
それで、「監督、このシーンをなぜもう一度撮るんですか」と聞くと、
「昨日の感じはよくなかったから、今日、もう1回同じ場面を撮る」と言う。
「どこが違うの?」と聞きました。
例えば、昨日は楽しい感じがよかったとすると、
彼は「ここは怒った感じがいい」と言うんです。
ぼくは、「おかしいですよ、昨日はあの楽しい気持ちで、
表情はこういうふうに、って話してたのに、
どうして今日は怒ったのがいいだなんて言うんですか」と言いました。
すると、彼は「俺を信じるな、自分の感覚を信じろ」だって(笑)。
最近撮り終えたのは、「チャイナ・ドラゴン」という映画です。
この映画がすごく印象的だったのは、お笑い映画だったからです。
最初から最後まで、ばかばかしく、人を笑わせる。
見たら笑わずにはいられない、そういう映画です。
実は、この映画で、気がついたんです、
映画に出るたびに、ウォン・カーウァイ監督の映画の……なんというのかな、
特徴に影響されているっていうことを。
ウォン・カーウァイは、ぼくに自分の頭で考えさせました。
どの映画でも、ぼくはアイデアをたくさん考えるようになったんです。
例えば「チャイナ・ドラゴン」で、監督が、
「次のシーンはこうこうで……こんな笑いどころがあって、とてもおかしいんだ」
と説明する。
いざ撮影になると、ぼくは一所懸命、監督よりもっといい考えを思いついて、
それを伝えたいと思うんです。
もし、OKならそれが使われるし、実際、たくさんのアイデアはぼくが自分で考えたものです。
そして「監督、見て下さい、今、監督はこうするって言ったでしょ、
もし、こうしたらもっとおかしくないですか?」と言うと、
監督は、「いいね、いいね、よしそれを使おう」と言う。
だから今回は、自分で考えなくちゃ、それを話そう、と思ったし、
頭の中にたくさんアイデアがわくのを感じました。
どの映画でも。なかにはあまり言おうと思わないのもありましたけど。
それは監督の言うとおりにすればいいと思ったからです。
でも、例えばコメディは、これはよくないなと思ったら、自分が笑えないんです。
自分でやってておかしくない。
自分が考えただけで可笑しくなるものじゃないと、笑えない。
この映画はすごく楽しかったです。特にハワイで撮影したでしょう、
で、1日に1つしか仕事しないんです、「チャイナ・ドラゴン」の撮影だけ。
撮影が終わると、みんな街に遊びにいっていいから、とても気持ちが楽でした。
この映画の撮影では、どのシーンでも笑いすぎてお腹が痛くなりました。
だから「チャイナ・ドラゴン」はぼくにとっては、新しい試みでもあり、好きな映画でもあるんです。 (続く)
BBS ネタバレDiary 21:45
09月29日(火)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る