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武ニュースDiary
by あさかぜ
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■オリンパス春季新製品●金城武をセールスするA
新境地を開拓することになる。

その2 滝作戦・・・一気に市場を制覇する

伝統的なマーケット観では、市場全体を平板な1つの場ととらえがちだが、
実際は高低のレベルの差があり、それはちょうど滝にたとえられる。
上流の消費者をつかめば、滝の効果が生まれ、
最下流までどっと押し寄せて市場全体をものにすることができるというわけだ。

アメリカでヒットした映画は、その他の国々でも好成績を収めることが多い。
台湾の監督の作品が国外の賞を受賞すると、国内でもヒットする。
作家の高行健がノーベル文学賞を受賞したときは、彼の旧作までがベストセラーになったが、
これらが滝作戦の応用例である。

アジアの芸能界では日本と香港が大きな影響力を持っており、
滝の効果を最も作り出しやすい。
金城武は台湾で地歩を固めたあと、1994年に香港に、次いで日本に進出し、
両国の業界システムを巧みに利用して自らの売り込みに成功した。

香港での仕事で金城武は生まれ変わった。
ことにウォン・カーウァイ監督の「恋する惑星」に出演したことは大きかった。
ウォン監督は俳優の潜在的な力を発掘するのに長けており、
セリフや動作を俳優に覚えこませるのでなく、即興の演技を要求する。
自分の頭で考えて演じるのが好きな金城武にとっては、絶好の出会いとなった。
ベテラン映画演劇記者の珍寶旭は、
それまでの金城武の演技は可もなく不可もないというものだったが、
「恋する惑星」で「ウォン・カーウァイによって個性が引き出され、
演技力は大幅に進歩した」と評する。

「恋する惑星」の力

「恋する惑星」の成功は、金城武の香港進出を助けたのみならず、
日本市場へも送り込むこととなった。
この映画は日本公開時、大ヒットし、
ウォン・カーウァイ、フェイ・ウォン、トニー・レオンらの日本での評価を高めたが、
金城武もまたその勢いに乗って、日本初登場を飾ったのである。

「恋する惑星」以後も修行を積み、翌々年には再びウォン監督の「天使の涙」に出演、
香港、台湾、日本で再びブームを巻き起こした。
それまで青春アイドルの1人としか見られていなかった金城武が、
本物のスターの仲間入りをしたのである。
著名な映画評論家・聞天祥は、金城武の映画界における成功は、
ウォン作品に出演し、それによって日本市場に進出できたことが大きな要因だと分析する。

金城武の人気が沸騰すると、福隆は時機を逃さず、直接日本の芸能プロダクションと交渉し、
彼の日本でのマネジメント業務をゆだねることを決めた。
昨年、武と中山美穂が共演したドラマ「二千年の恋」は、
初の日本、台湾、香港、シンガポール、マレーシア、タイの6カ国同時放映を実現したし、
新作映画「スペーストラベラーズ」は日本で連続6週トップの成績を収めた。
ある日本の会社などは、台湾を訪れ、彼の旧作を1本100万米ドルで買っていったほどである。

聞天祥は、金城武は台湾がスターにしたのではなく、
日本と香港から逆輸入されたスターだと指摘する。
朱延平もまた、金城武が国際スターになれたカギは、日本進出の成功にあると言っている。
「日本を征服すれば、全アジアをものにしたのと同じだ」。

全アジアでの人気を確立後、金城武は新たなワンステップを踏み出す。
人気商品のCMキャラクターの仕事である。  (続く)


 BBS   ネタバレDiary   10:45

03月07日(土)
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