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『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■ 自分の年金を守るには
 厚生年金の加入記録の改ざんで途方に暮れている人がどれだけいるのだろう。
問題点の骨子は次の通りだ。
1、経営不振で保険料を滞納している事業所に対し、「滞納するより制度を脱退しては」と勧めたり、保険料負担を低く抑えるため従業員の月給を実際より極端に低く届け出るよう働きかけたりしていたケースがあることが、関係者の証言で明らかになった。

2、こうした対応が原因で、本来より少ない年金額しか支給されていない人が、相当の人数にのぼる可能性がある。
3、読売新聞の取材に対し、「保険料を滞納している事業所に対し、全喪届を出すよう数え切れないほど指導した。同じ社保事務所内で、標準報酬月額の引き下げも行われていた」と証言した
4、社保庁職員が改ざんに深く関与していた事実を認めたものだ。
 さらに、「滞納する事業所から保険料を徴収するのは難しい。制度から脱退してもらったほうが楽だし、納付率が低下しなくて済む」とも述べた。
5、厚生年金の記録改ざんに社会保険事務所の職員が関与していた実態が明るみに出たことで、国民をないがしろにする無責任な組織体質が改めて浮き彫りになった。

個人が自分の年金が正しく処理さえているかどうかを後で確認するためには、給料明細を必ず保管する必要がありのだ。この記録があれば、「厚生年金保険料納付特例法」で救済される。行政が個人の権利を守ろうとするのか、企業を守ろうとするのが、残念ながら後者と言わざるを得ない。この事例は勤めている会社も行政も信用ならないことを意味しており、まさに悲しい挽歌である。

厚生年金記録、社保事務所が改ざん指導    2008年1月12日 読売新聞
従業員らを救済する「厚生年金保険料納付特例法」が成立
                      2007年11月24日 読売新聞

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厚生年金記録、社保事務所が改ざん指導
2008年1月12日 読売新聞
厚生年金の加入記録の改ざんが相次いで見つかった問題をめぐり、社会保険事務所の職員が経営不振で保険料を滞納している事業所に対し、「滞納するより制度を脱退しては」と勧めたり、保険料負担を低く抑えるため従業員の月給を実際より極端に低く届け出るよう働きかけたりしていたケースがあることが、関係者の証言で明らかになった。
 滞納を減らして保険料の徴収実績を良く見せかけるのが目的とみられる。こうした対応が原因で、本来より少ない年金額しか支給されていない人が、相当の人数にのぼる可能性がある。
徴収実績上げ目的か
 総務省の年金記録確認第三者委員会は昨年末までに、厚生年金の記録改ざんを10件確認している。いずれも社会保険庁にいったん記録された内容が、後になって事業主の届け出で訂正されていた。月給の記録である「標準報酬月額」が実際より大幅に引き下げられた例のほか、事業所が営業を続けているのに、休業などと偽って「全喪届」という脱退届を出していた例も3件見つかった。
 改ざんで事業主は労使折半の保険料負担が軽くなった一方、従業員の年金は年数万円程度、本来より少なくなっていた。
 記録の改ざんをめぐり、社保庁の職員は、1990年代に東日本の社保事務所に勤務していた当時の実態について、読売新聞の取材に対し、「保険料を滞納している事業所に対し、全喪届を出すよう数え切れないほど指導した。同じ社保事務所内で、標準報酬月額の引き下げも行われていた」と証言した。この職員は第三者委が認定した10件に直接かかわってはいないものの、社保庁職員が改ざんに深く関与していた事実を認めたものだ。
 さらに、「滞納する事業所から保険料を徴収するのは難しい。制度から脱退してもらったほうが楽だし、納付率が低下しなくて済む」とも述べた。
 また、東京都内の社会保険労務士も、「5年ほど前、社保事務所に顧客の事業主と一緒に呼び出された。職員から標準報酬月額が実際より低かったことにする訂正の届けを出すように言われ、口外しないよう念を押された」と証言する。別の社労士も「全喪届や標準報酬月額の引き下げを社保事務所職員が促すことはよくあった」と話す。

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01月16日(水)
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