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『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■セクハラによる大学教授の解雇
 3年ほど前、文部省の諮問機関が「教養」のトップに掲げられる概念は「構想力」であるとの発表があった。このころ大学教授のセクハラ事件が大きく報道されていた時期であった。そこで私は、「教養」のトップに掲げる概念は「構想力」でなく「人権感覚」でないかと思った。今もその考えに変化はない。

 毎年のようにセクハラが原因で大学教授の解雇・懲戒解雇が続く。教育界全体としてもこれほど遺憾なことはないであろう。個人の立場になっても「大学教授になりました。セクハラで懲戒解雇されました」では社会的から抹殺されたに等しいのである。これほど社会的な制裁があるにもかかわらず、セクハラ事件が続くのはどういうわけだろう。人権感覚が貧弱なことが事件を起こす背景であると思う。今月報道されたセクハラによる大学教授の懲戒解雇をメモしよう。

1、独協大(埼玉県草加市)の外国語学部の男性教授(55)が女子学生に性的関係を強要したとして、懲戒解雇されていたことが分かった。大学によると、教授は今年4月ごろ、学内外で女子学生に数回にわたり性的関係を強要した。女子学生が学内のセクハラ人権委員会に訴えて発覚。教授が事実を認めたため、7月の全学教授会で処分を決定した。
(11月17日・毎日から)

2、九州大(福岡市東区)は25日、大学院人文科学研究院の男性教授(58)を諭旨免職(12月31日付)にしたと発表した。セクハラ行為3件のほか、20年以上にわたりアカデミック・ハラスメント(大学や研究室での嫌がらせや差別=アカハラ)などを57件繰り返したという。(11月26日・毎日から)
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癒しの森471                           2004年11月27日

           壮健であれば人生は長い

  10月30日聖路加国際病院理事長の日野原重明先生(93歳)のことを書いた。壮健に過ごすことに関して、この人のことは標準にならないにしても目標にはなると思う。何しろ90代になってからも大活躍なのである。凡人にとっては信じがたいほどの活躍なのである。なぜ93歳にもなられて、これだけの活躍が出来るのか真摯に学ぶ必要がある。このように壮健な人生を送ることが出来れば、人生は桁外れに長いのである。

 ここのところ新聞・雑誌に85歳で銀幕にデビュー、「超」遅咲きの世界最高齢女優のことが報道された。その女優はポーランド生まれ、パリ在住のエステール・ゴランタンさん。1999年85歳で「故郷への旅」で映画初出演を果たす。この演技が評判となり、アビル映画祭で最優秀女優賞を射止める。1999年で85歳であれば2004年では90歳である。この年齢で来日している。10月から日本で公開されている「やさしい嘘」では、人生を感じさせる存在感のある主役を堂々と演じているという。この人の語録を引用しよう。「どんな時代であっても希望を持つことは、素晴らしいこと」この人の言葉を踏まえて「どんな年齢になっても希望を持つことは素晴らしいこと」と置き換えよう。エステール・ゴランタンさんの大きな写真を見たがその瞳は優しく輝いていた。

   ・生き方に 年齢などは 無関係 希望を持って 時を楽しむ
     
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11月27日(土)
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