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『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■拉致被害者帰国から1年(2)
 昨日は曽我さんと蓮池さんのことを少々書いた。今日は地村保志さん富貴恵さん夫婦のことを書きたい。地村夫妻は昨年10月15日の帰国から1年を経過した現在までの心境を綴った手記を毎日新聞に寄せた。手記はA4判5枚でその全文が毎日新聞に掲載されていた。   

 拉致にあった人が拉致についで述べると、文字も怒りがこもっているように感じられる。以下は地村保志さんの手記である。「そもそも北朝鮮による拉致事件はなぜ起きたのかを考えると、そのひとつに戦後国交が正常化されていない日本との対立関係が背景にあるものと考えられる。そういった意味で拉致は戦争の延長、犠牲とも受け止められる。・・・しかし私自身、拉致問題は戦後に起きた国家犯罪であり北朝鮮が拉致事実を認めた以上、早期解決と謝罪があって当然だと思う。まして家族の帰国問題は、人道上の観点から考えても、無条件、即時実現されるべきである」と訴えている。   

 北朝鮮は家族の帰国を無条件、即時実現すべきである。北朝鮮が何の説明もなくこの人道上の問題を放置することは許されない。もし放置するのであれば、世界から人道上見地の食料支援は止まる方向に動き出すだろう。そうでなくとも援助疲れをしているのだ。   

 日本は過去人道上の見地から50万トンにも及ぶコメの援助をしたことがあるが、今の日本の世論では援助などは全く不可能である。私はいたずらに北朝鮮を批判しているのでない。家族を無条件で日本に返すことが、北朝鮮にとってプラスになるといっているのだ。
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癒しの森61                          2003年10月17日
         生きていれば何かがある

 地村富貴恵さんの手記の1部を引用したい。「最初は何度も死にたいと思った。しかし死んだら自分に負けることになると気づき、いのちの続く限り生きてやるという決心をした。その時から胸のつかえがとれた。生きていたからこそ主人と結婚できたし、恋しいみんなとも会うことが出来た」といっている。このことの補足で主人の地村志保さんは「生きていれさえすれば、何かが起こる。・・・物事を楽天的に考え、前向きに対処していけば、必ず自分なりに満足感、幸福感というものを見いだすことが出来るというのが私達夫婦の一致した思考である」と。

 生きていれば何かがある・・・これは富貴恵さんの口癖であったという。2人は「生きていれば・・生きていれさえすれば・・」と励ましあい支えあって生きてきたのだ。苛酷な環境で生き抜いてきた地村夫妻に敬意を表したい。

 ・過酷なる 時を生き抜き 今日ありき  願い抱きしめ 明日も生き抜く  


       

10月17日(金)
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