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『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■医療の疑問ぞろぞろ
ここのところ医療に関する疑問報道が続く。 7月18日書いた「脳梗塞に良薬はない」で少々ショックを受けた。日本の血栓溶解剤で唯一の承認薬であるウロキナーゼについて、厚生省の研究班が「治療に使うだけの根拠がない」と否定しているのだから困ったものだ
8月3日に書いた「信念だけの肺がん治療」もかなりショキングな内容であった。なにしろ肺がんは統計的な治療指針がなく医師の信念だけの治療だというから驚きであった。「従来の肺がん治療は、医者の信念だけで行なわれてきた」と指摘しているのは、厚生労働省の研究班なのである。 このことを加筆しておきたい。この研究班の統一指針で次の薬・医療行為に対して疑問と警鐘を鳴らしている。(資料・8月3日・産経)
1、副作用による死者が多数出て問題になった肺がん治療薬イレッサについて「1部症例で有効性が示されているが、生存期間を延ばす効果は証拠が不十分」としている。
2、肺がんの8割を占める「非小細胞肺がん」で移転を防ぐために周辺のリンパ節をすべて切除する手術は「早期では、体調の改善や再発を少なくする上で推奨するだけの根拠がない」とこれまで標準的とされてきた外科的治療法に、疑問を投げかけている。
3、がん摘出後に、再発しないようにとおこなわれる放射線照射は「かえって状態を悪化させるので、行なうべきではない」と警鐘を鳴らしているのだ。妻の友人で手術後の放射線照射を嫌って、病院から逃げてきた人がいる。患者の信念で行動する必要もあるのだ。
9月5日朝日新聞に報道された「乳がん、定説信じて治療遅れる」も前記と同じく医療の定説を否定する内容である。医学辞典の乳がんの説明は「初めのうちは症状がなく、痛みはありません」とある。一般の医学書にも「痛みはありません」と書かれてあり、これが定説となっているのだ。
よって、痛みがあると訴えても、がん以外の「乳腺症」などとの診断が出ることもある。これらが原因して乳がんの診断が遅れる場合が出てくるのだ。本当に乳がんは痛まないのだろうか。乳がん患者の会「ソレイユ」の中村道子会長によると「会員300人にうち、痛みの自覚症状があった人は三割に上る」という。
これだけのデータがあるのに、なぜ医学辞典・医学書に「痛みはありません」との説明の修正を加えないのだろう
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癒しの森 23 2003年9月8日
子 の 鏡
今は長寿となっているので、父母を失うのは60歳代の人が多い。中には
70歳代になってから、父母の世話をする人も珍しくない。私は20歳代の
前半で世話になった先輩が2人いる。その中の一人を7年前に尋ねた。そ
の時彼は60歳代に入ったばかりであったが、母を失い父の看病をしてい
た。話の内容からすると80歳代の父は半身不随のようであった。
彼は会社を退職しており、父の世話一本の生活をしていた。彼は言葉少
なく「オヤジの世話は、俺でないとダメなんだ」と。父の下の世話も奥さんにさせず自分で行なっているようであった。私に静かな感動が走った。
・老いし父母 真心込めて 看護する あなたの振舞い 子の鏡かな
(1996年作 交流の散歩道に掲載)
09月08日(月)
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