ID:22831
『日々の映像』
by 石田ふたみ
[258138hit]
■メソポタミア・シュメール人の文化
4月1日の「戦場はメソポタミア文明の地」を書くに当たって、世界史講義録のメソポタミア文明を読んだ。メソポタミア文明となったシュメール人の文化を断片的に拾ってみよう。
何といっても時間の60進法の確立だ。なぜ、60秒で一分なのか、60分で一時間なのか。この60進法をシュメール人が採用した理由は判っていない。
今から5000年前に、くさび形文字を発明していたのだから驚きだ。この文字は数千年に渡って使われ、後のアルファベットへとつながって行く。年代のことは解らないが、0、1、2、3、4、という算用数字もアラビアから生まれている。世界で多くの言語が有るが数字は100%、1、2、3、4、という算用数字だ。人類の文明の基礎を作ったのがメソポタミア文明なのだ。
シュメール人の文化は、旧約聖書にも大きな影響を与えている。聖書の最初の話は、神が世界と人間を創造する話から始まる。6日目に人間を作って、7日目はお休みになる。これは、明らかにシュメールの七曜の影響である。驚いたのは、アダムとイブが最初に暮らしたという地上の楽園「エデンの園」の物語も、シュメール人が実際に住んでいた「グ・エディン」がモデルに成っている。
極め付きの話は、旧約聖書に出てくるノアの箱舟だ。「シュメール人が残した『ギルガメシュ叙事詩』という物語があって、そこにノアの箱舟とそっくりの話が載っていたのです。まず、神のお告げです。・・トゥトの息子よ、家を打ち壊し、船を造れ、・・すべての生きものの種を船に積み込め。・・」(講義録から)旧約聖書がまとまった1000年以上前に元の話しがあったのだ。
旧約聖書を作ったのはヘブライ人(イスラエル人)である。「彼らは前10世紀頃に自分たちの国家を建設するのですが、それ以前は部族ごとに分かれて、牧畜などをしながら放浪生活をしていた。豊かなシュメールの土地に住みたいけれど、そこに入り込むだけの勢力がなかった」(講義録から)ヘブライ人にとって、シュメール人が住むメソポタミアは憧れの土地であったと容易に理解することができる。
日本でヒットした「もののけ姫」の物語も「ギルガメシュ叙事詩」にある。5000年前のメソポタミアの物語りが、現代人に訴えるパワーを持っているのだ。それにしても、5000年も前に、すでに森の破壊が問題になっていた。
もののけ姫では、アシタカが森とともに生きる道はないものかと、苦悩するまま、解答なしで終わる。地球最古の文明の地が戦場になっている。人類は、戦争のない道を作ることが出来ないのだろうか。
04月14日(月)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る