ID:22831
『日々の映像』
by 石田ふたみ
[257859hit]

■都議選・自民歴史的な惨敗
 首相にも言っておきたい。与党の有力者には、北朝鮮制裁のための貨物検査新法などを成立させてから解散をという意見が多い。だが、それに従ったとしても、党内の「麻生おろし」の風圧は強まる一方だということだ。
 とにかく時間を稼ぎ、首相の退陣を前提に、選挙向けの新しいカオを選ぶ。いまや1年生議員から幹事長経験者にまで広がる解散先送り論の、主たる狙いはそこにある。
 さらに、勢いに乗る民主党は内閣不信任案を衆院に、首相問責決議案を参院に提出する構えだ。不信任案は与党の数の力で否決できるにせよ、国会審議は混乱し、法案の処理はおぼつかなくなる公算が大きい。
 注目されるのは、都議選の投票率が前回より10ポイント以上もあがったことだ。静岡県知事選では16ポイントも上昇した。自らの一票で政治の閉塞(へいそく)状況を変えたい。そんな有権者の思いが広がっているのは間違いない。
 自民党の動揺は深刻だ。今後の展開によっては、党の分裂さえありうるかもしれない。わずか10カ月前、政権を引き継いだ首相にとっては思いもよらなかった事態だろう。
 「民主党に政権担当能力はない」と首相はいう。ならば目の前の危機にあたふたするのではなく、責任ある政策、政治の姿をこそ有権者に示し、民主党と真正面からぶつかることだ。
 逃げずに堂々と国民に信を問う。麻生首相はその初心に立ち返り、解散・総選挙を決断すべきだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

4、社説1 民主躍進の都議選が首相を痛撃した(7/13)
                       2009年7月13日 日経
 次期衆院選の前哨戦として注目された東京都議会議員選挙で民主党が躍進し、初の都議会第1党になった。自民党は大きく議席を減らした。公明党と合わせた与党の合計議席は過半数割れとなり、目標とした勝敗ラインに届かなかった。

 自民党内で「麻生降ろし」の動きが強まるのは必至の情勢だ。都議選敗北の痛手を負った麻生太郎首相はがけっ縁に追い込まれた。

 民主は5月に就任した鳩山由紀夫代表の指示で選挙直前に候補者を増やした。推薦候補も含めて過半数の64人の候補を擁立した強気の作戦が奏功した。自民の牙城の1人区で議席を増やすなど他党を圧倒した。

 衆院議員の任期切れが9月10日に迫るなか、無党派層の多い首都決戦を民主が制したことは大きな意味を持つ。投票率は前回を約10ポイント上回り、54.5%に達した。

 都議選はその直後の国政選挙の先行指標となるケースが多かった。1989年の土井たか子委員長率いる社会党のマドンナ旋風、93年の日本新党ブーム、2001年の小泉自民党の勝利などは、都議選と国政選挙の両方で同じ現象が起きた。

 前回の05年は都議選と衆院選の結果が異なったケースだ。民主は都議選で議席を伸ばしたが、衆院選では東京の25小選挙区で1勝24敗と大きく負け越した。今回の結果を見ると、4年前の郵政選挙で自民を圧倒的に支持した都市部の無党派層が民主に回帰したといえる。

 民主は名古屋、さいたま、千葉の各政令指定市長選挙、5日投開票の静岡県知事選と大型地方選挙で連勝してきた。都議選でも大幅に議席を増やし、衆院選に弾みをつけた。

 首相は主要国首脳会議(ラクイラ・サミット)閉幕後の記者会見で「都議選はあくまで地方の選挙。国政に直接関係するものではない」と予防線を張っていたが、都議選直後の衆院解散を模索していただけに、この敗北は致命傷になりかねない。首相が自らの手で解散できるかどうかは一段と不透明になっている。

 党内では中堅・若手を中心に「麻生首相では衆院選を戦えない」という声が大勢となり、新たな「選挙の顔」を選ぶための総裁選前倒しの動きが加速しそうだ。

 一連の地方選での民主の勝利は政権交代を求める機運の強さを示している。麻生政権の低支持率が都議選などの結果に影響したのは確かだが、衆院選を目前にしてまた党首を代えることになれば、有権者の強い批判を浴びることになろう。自民党もがけっ縁に立たされた。

07月14日(火)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ

[4]エンピツに戻る