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『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■ 迷走麻生首相への三くだり半
麻生内閣の支持率が急降下した。共同通信の世論調査によると、前回より15ポイントも落ち込んで25・5%になった。一気に「危険水域」といわれるレベルにまで滑り落ちた。
「ねじれ国会」で追い込まれたというよりも麻生太郎首相自らが招いた窮地だ。政策決定は迷走を重ね、失言を繰り返した。前回調査より不支持率が拡大し六割強に上ったことがそれを物語る。国民が不信任を突き付けている。首相はそう受け止めるべきだろう。
政権末期と思われるような状況が現出している。自民党内では若手が公然と反旗を翻し、財政をめぐる路線の対立などで政界再編も辞さずとする動きが先鋭化してきた。
ポスト麻生があからさまに語られ始めている。「泥舟麻生丸」と一緒に沈没したくないならば、首相の退陣を求めて動いたらいい。そのエネルギーもなく、首相を批判するだけでは政権党としてぶざまというしかない。
「百年に一度の非常時」が現実味を増してきた。企業は売り上げの急激な減少への対策に追われ始めた。倒産や減産による雇用の悪化は深刻な社会不安になりつつある。
そんなときに政治が緊張感を持って対応できない。異例ともいえる支持率急落の背景は政治不信にある。
不支持の中身をみると、「指導力がない」が6・5%から18・7%と急増したのが目を引く。党内の造反に手をこまねいている麻生首相の鼎(かなえ)の軽重が問われる。首相も与党も強い政治の実現のために全力を尽くすべきだ。
与党税制改正大綱が近くまとまる。これを基に来年度予算案が固められていく。国民に辛抱を訴えながらも、将来に希望を見いだせる予算案に仕上げる必要がある。にもかかわらず、予算編成作業は混乱し政府の意思決定システムまでが崩壊したように映る。
第二次補正予算案は来年早々に召集予定の通常国会で提案される。二次補正予算、本予算とも民主党は「慎重審議」で抵抗する構えだ。論議を尽くすのは当然だが、経済対策で後手に回る事態は回避すべきだ。
支持率急低下で首相の解散権は事実上封じられたとみるべきだろう。だが経済危機への対処をはじめ国内外には課題が山積している。弱体内閣では世界の激流に耐えられまい。総選挙による本格政権づくりを急ぐ必要がある。
恐慌とも呼べる大不況時に政治が無力であれば、国そのものが漂流しかねない。これほど危険なことはない。いまはまさにその瀬戸際にある。
挙党一致体制で政策を推し進めることができないのなら、潔く進退の覚悟を固めることだ。それが「景気の麻生」の務めである。
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12月09日(火)
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