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『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■ 殺人ギョーザの波紋どこまで広がる
 「これは中国全土の問題。名のあるレストランなら大丈夫、と言い切れない。SARS(新型肺炎)問題以降、レストランはもちろん、市中の屋台もきれいになりつつあり、衛生面の改善は進んでも、食材の農薬汚染はそれ以前の問題。ツアーで利用する食事場所は注意して選びますが、それも過去の評判や病気が出ていないかなどの情報だけで信頼しているだけ」(先の社長)

 実際にダメージも起きている。元JTB北京事務所長で大阪観光大教授の鈴木勝氏(62)は次のように解説する。

 「昨年の段ボール肉まん騒動以降、増え続けていた中国への旅行者数が減少しています。今回の騒動はさらに足を引っ張るでしょう。北京五輪チケットの外国人割り当ては極端に少ない。旅行会社は入手に苦労し、担当者が頭を悩ませていただけに、春までにツアーが出そろうかは微妙です」

 最低でも年に1度は中国に赴く鈴木教授だが、初めて訪れるレストランでは必ず外から中の様子を見て現地の人の出入りが多いことを確認。屋台は絶対に利用せず、厨房(ちゅうぼう)の衛生や食材の管理状況も厳しくチェックする。

 「ギョーザなら大丈夫だと思っていたがダメでした。ここまでくると、一般の方では、もはや注意のしようもない。五輪前は、当局も相当神経をとがらせ、北京の外国人向けレストランの食材監視も徹底するでしょう。逆にいえば、北京以外の都市での食事が要注意。旅行会社は中国各都市を組み合わせたツアーを用意しますが、地方では見知らぬレストランには行かない方が賢明です」

 鈴木教授が北京駐在当時(1989−93年)には、食あたりのつもりがC型肝炎にまで発展してしまったツアー客もいたという。

 中国ツアーは「食文化」が最大の魅力。“殺人ギョーザ”が観光業界に落とした陰は、あまりにも大きい。

02月05日(火)
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