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『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■中越沖地震の記録 (12)
 新潟県の中越沖地震は22日で発生7日目を迎える。電気はほぼ全面復旧したものの、柏崎市の約6割の世帯が断水し、都市ガスは99%が使えないなど復旧がなかなか進まない。道路の通行止めは徐々に解除されているが一部の道路ではかえって陥没が深刻化し、避難所では体調不良を訴える人たちが増えている。生活が元に戻るにはまだまだ時間がかかりそうだ。
 柏崎市の上水道の復旧率は20日午後9時現在で37.6%。水道管のうち幹線は修理できたが、支線に手間取っている。実際に水を流して破損個所を見つけては取り外し、新品と取り換えるという作業を繰り返す必要があるためだ。
 25日までの全面復旧を目指しているものの、中心部は被害がひどく、市の北部はまだ修理に着手できていない。刈羽村でも水道が供給されていた世帯の96.9%で断水が続いている。
 都市ガスは21日、柏崎市内で216件への供給を再開したが、全体の0.6%にとどまる。柏崎市ガス水道局は、近隣市などの応援を受けて、計1000人体制で復旧を進めている。完全復旧は8月上旬以降になる見通しだ。
 ごみ処理も深刻な問題だ。柏崎市のごみを焼却処理する「クリーンセンターかしわざき」の煙突が地震で折れ、復旧のめどが立たないため、ごみ置き場は19日には満杯になった。暑さで腐敗し、悪臭が漂う。
 このため、柏崎市は21日、新潟市や長岡市などにごみを搬送。この2市を含む近隣9市に計1日最大208トンの処理を委託している。それでも、日々、新たなごみが上積みされるため、前からあったごみはなかなか手がつけられない状態だ。
 道路の復旧も遅れている。ここ数日で、地震発生時には約5センチに過ぎなかった路面の陥没が、15〜25センチまで深くなる現象が相次いでいる。地震の揺れで沈み込んだ土砂に代わって、土壌中の水分が浮上する「液状化」が原因とみられる。
 国道や県道は、通行止めとなっていた40カ所のうち23カ所で21日午前までに通行が可能になった。それでも復旧率は58%。国道8号や352号など地域の「動脈」では通行止めの部分が残る。
 市道は主要道路に限っても復旧率は約15%。作業開始まで数カ月かかるという損傷個所もあり、市外の道路状況は把握すらできていない。
 JRは土砂崩れの影響で信越線の犀潟―宮内間が不通になっている。このうち犀潟―柿崎間は23日朝から運転再開の見通し。列車脱線の影響で、越後線の柏崎―吉田間も開通していない。
 長時間同じ姿勢でいるために血栓ができる「エコノミークラス症候群」は、柏崎市内の避難所で暮らす70歳代の女性に兆候が見つかった。各避難所では、保健師が予防のために簡単な体操を紹介している。また、熱中症を訴えるお年寄りもおり、避難所生活の長期化に伴って健康不安が懸念されている。



6、液状化など多発 砂地層が影響か 学会が報告(朝日新聞)
2007年07月22日02時54分
 新潟県中越沖地震で、被害が集中した柏崎市や刈羽村は、日本海沿岸に発達した砂丘や、浅い地表面を覆う砂の層の影響で液状化や地滑りが多発し、被害を増幅させたことがわかった。被災直後に調査団を派遣した土木学会と地盤工学会が東京都内で報告会を開いた。
 東京大生産技術研究所の小長井一男教授は、柏崎市の中心部を流れる鵜川河口に広がる砂丘沿いで、道路の舗装の亀裂などを約1キロの間に18カ所確認。「全壊家屋は、砂丘周辺に集中している」と指摘した。
 長岡工業高専の尾上篤生教授の調べでは、刈羽村でも砂丘沿いで幅100メートル、長さ500メートルにわたり液状化がみられ、約30軒が損壊していたという。尾上教授は「海岸に近く、もともと地下水位が高い地域。地震で砂が流動し、液状化が起きた」とみる。尾上教授によると、64年の新潟地震、04年の中越地震の際も、この地域では同様の現象が見られたという。
 液状化現象は、京都大防災研究所の後藤浩之助教らの調べでも明らかになった。防災科学技術研究所などの観測データを解析したところ、柏崎市では、液状化特有の地震波が認められたという。後藤助教は「強い揺れに液状化も加わり、弱い建物が壊れた。砂の地層が広がる地域特有の被害だ」という。



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07月22日(日)
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