ID:22831
『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■ また巨大詐欺事件
 調べでは、会長の黒岩勇容疑者(59)=組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)容疑で逮捕=らは07年までの約2年間、「フィリピンに東京ドーム450個分のエビ養殖場がある」と宣伝し、「匿名組合員」として出資者を募集。約3万5千人から約849億円を集めたとされる。
 WOFの匿名組合契約書によると、黒岩容疑者らは「ブラックタイガー(エビ)の養殖」「不動産売買」「その他利益率の高い投資」を同社の事業と説明。「1口10万円を出資すれば、10日ごとに5556円を支払い、年間の予想分配金は元本の100%」とうたっていた。
 商法上の匿名組合は、ベンチャー企業の育成などに活用され、投資ファンドの形態としても使われる。事業者の事業に組合員が出資し、利益と損失を分配する仕組み。同社の契約書でも「天変地異や経済状況などで業績に変化があったときは、予想分配金が増減することがある。この場合、元金の一部が返らないこともある」と記載していた。
 黒岩容疑者らは全国の高級ホテルなどで開いた出資者向けの説明会で、「平成電電も使っている匿名組合なので出資法に違反しない」とPRしていた。
 黒岩容疑者は99年に設立した「アイエーエス(IAS)プロデュース」で、健康食品を一括購入すると助成(配当)金がもらえるとうたい、約2万人から約400億円を集金。配当を滞らせ、02年、会員らから詐欺や出資法違反容疑で広島県警などに告訴されたことがある。この時はフィリピンに逃亡し、結局事件化されなかった。
 捜査本部は、こうした経験をふまえた黒岩容疑者らが、摘発逃れの意図とともに、急成長企業だった平成電電の名前をあげることで出資者を安心させる狙いがあったとみている。
    ◇
 平成電電 「空いているNTTの電話回線を借り、割安の固定電話サービスを行う」とうたって02年設立。関連会社が運営する匿名組合が金集めの受け皿となり、約1万9千人から約487億円を集めたが、06年6月破産手続きが開始された。関連会社が通信機器を購入し、平成電電へのリース料から配当金を払うと出資者には説明されたが、途中から機器は購入されていなかった。警視庁は07年3月、虚偽の説明で金を集めたとして元社長らを詐欺容疑で逮捕。現在東京地裁で公判中。
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【主張】エビ養殖詐欺 うまい話は疑ってかかれ
2008.7.4 03:02  産経新聞
 また、巨額詐欺事件が警察の強制捜査で明るみに出た。今度はエビの養殖事業と銘打って、全国から投資資金を集めていた。被害総額は約850億円にものぼる。典型的なマルチ商法だ。
 警視庁をはじめ関係捜査機関は、事件の早期全容解明に総力を挙げるとともに、犯罪収益金の回収に努めてほしい。この事件では対策弁護団が結成されており、被害にあった人は積極的に弁護団や警察に相談することだ。
 警察当局は組織犯罪処罰法違反(組織的詐欺)容疑で投資会社「ワールドオーシャンファーム」(WOF)の黒岩勇会長ら17人を逮捕し、本格捜査に入った。このような組織的詐欺事件の捜査は、被害拡大防止の面からも短期捜査が重要だ。捜査当局には急ピッチでの実態解明を望みたい。
 WOFは、フィリピンでエビ(ブラックタイガー)養殖事業に出資すれば、「1年で元本の2倍になる」と、全国約3万5000人から巨額の資金を詐取していたとみられ、わずか2年で850億円もかき集める「巨大詐欺集団」を結成していた。
 これだけ短期間に巨額資金を詐取した悪質商法事件もあまり例がない。黒岩容疑者らが、いかに周到な準備をし、投資会員集めに奔走していたかがうかがえる。
 警察庁によると、同様な事件での被害額の多さは、過去6番目にあたり、捜査が進めば被害額はさらに増える可能性もある。徹底的に追及し、事件の全体像に迫ることを期待したい。
 さらに黒岩容疑者らは、犯罪で得た資金を隠匿(いんとく)するマネーロンダリング(資金洗浄)のため、海外の銀行口座に送金していた。
 捜査当局や対策弁護団によると、黒岩容疑者は、米国の口座に48億円を隠したほか、香港にも26億円を送金したという。米国の口座は米連邦捜査局(FBI)によって凍結された。

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07月06日(日)
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