ID:22831
『日々の映像』
by 石田ふたみ
[257925hit]
■ 10年連続3万人を超える自殺者をどう思う
警察庁は、要望があれば都道府県に個別のデータも提供するという。足元にどのような問題点があるか、独自の対策を立てるうえで役立ててもらいたい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
【主張】自殺者3万人 鬱病の対策が緊急課題だ
2008.6.21 産経新聞
自殺者が10年連続で3万人を超えたことが警察庁のまとめで分かった。なかでも昨年1年間の自殺者のうち、鬱病(うつびょう)が原因とみられるケースが2割近くにものぼった。細かい自殺原因が明らかにされたのは初めてだ。
自殺原因・動機で最も多かったのは健康問題で、うち鬱病が6060人を数え、なかでも働き盛りの30歳代と40歳代が目立った。
そこで、鬱病などの心の病に対する早期発見と予防・対策に真剣に向き合うことが求められる。心の病に対する偏見をなくし、患者に十分に理解を示すことが何よりも大切である。
気分が落ち込んで不眠や食欲不振、頭痛、腹痛などにも悩む鬱病は「心の風邪」とも呼ばれ、だれでも罹患(りかん)する危険性がある。しかも人間的なつながりが希薄になりがちなIT(情報技術)社会が大きなストレスをかけ、病状をさらに重症化させているとされる。
鬱病は企業にとって貴重な戦力を失うため、社員への体の健康診断と同様、心の健康診断も定期的に実施することが望ましい。
たとえば、テストで従業員のストレスの程度を測定して問題のある従業員を見つけ出し、カウンセリングを通じて本人に医療機関への受診を促す。その結果、重症化する前に治療することができる。心の病は早期に発見すればするほど回復も早い。
急速な脳科学の発達により、薬で脳の神経伝達物質をコントロールする治療も進んでいる。大切なのは専門医から鬱病などの心の病の診断をきちんと受け、適切な治療を施すことだ。
今回のまとめによると、日本の人口10万人当たりの自殺者数は25・9人で、先進国のなかでも突出して高い数字だ。
自殺者の7割以上が男性で、男性は30年前と比較して1・8倍にも増え、女性は1・2倍にすぎない。男性の自殺の動機には鬱病が多い。
自殺対策基本法に基づく自殺白書(19年度版)も「バブル崩壊という経済的変化が中高年男性の自殺者急増に影響している」と分析し、「社会変化の節目で自殺が増える」と指摘している。練炭や硫化水素による自殺も相次いだ。
自殺が社会と密接に関連していることは間違いない。今後も自殺の傾向を調べ上げて原因を究明し、実効性のある対策を練っていくことが大切である。
06月24日(火)
[1]過去を読む
[2]未来を読む
[3]目次へ
[4]エンピツに戻る