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『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■ 原油価額の高騰・・富の強奪の様相
 高分子吸収体など材料の多くが石油製品の紙おむつは、材料高騰などで値上げが相次ぐ。ユニ・チャームは主力商品の「マミーポコ」シリーズを17日から減量。テープで留めるタイプのMサイズ54枚入りを50枚に減らした。予想小売価格は1000円前後で変わらないが、実質的に子ども1人当たり月300円前後の負担増になる。
 
製造コストに占める重油代の割合が1割という日本製紙グループ本社は、発電用ボイラーの燃料を木くずなどから作るリサイクル燃料に変える取り組みを強化した。新ボイラーは07年末は3工場だったが、今年に入って7工場に導入、さらに1工場に増設する。
 
だが、原材料の古紙や木材チップの価格も上昇し、6月1日出荷分から印刷用紙などを15%以上値上げした。ティッシュペーパーなどの卸売価格も6月下旬から2割強値上げする意向を示している。

 ■価格転嫁も〓
 航空各社は国際線で、燃料価格上昇分を通常運賃に上乗せする特別付加運賃(サーチャージ)を導入している。欧州・北米路線では現在、サーチャージが往復4万円だが、7月にはさらに1万6000円上がる。旅行会社のパンフレットには、サーチャージ抜きの価格が表示されている場合が多い。利用客の反発を背景に、国土交通省はサーチャージを含む総額を表示するよう近く旅行会社に通達を出す方針だ。
 
日本航空(JAL)と全日本空輸(ANA)は、機材の小型化などで燃料費削減を図る。国際線の主役だったボーイング747を、同機より約2割燃費が良いボーイング777に置き換えた。「成田−ニューヨーク線で、1便当たりドラム缶200本分が節約できる」(JAL)という。
 
◇「トラック」深刻、1370社廃業
 中小零細企業が多い陸運業界の事情は、もっと深刻だ。今年5月の軽油の全国平均価格は、1リットル140円と4年前より約6割も上がった。過当競争が続く業界だけに、価格引き上げは難しい。07年度には前年度に比べ3割増の1370社が廃業するなど、全日本トラック協会は「業界全体が深刻な危機に陥る」と訴える。ガソリン価格高騰の影響も広がる。
 
760店舗中、郊外店の割合が7割を占める外食大手「サイゼリア」では昨年10月以降、売り上げが前年同期比で0・6〜3・6%減った。郊外店で前年同期比2〜3%の客数減少が続いているためだ。
 外食産業の業界団体「日本フードサービス協会」は「昨秋以降、郊外のファミリーレストランの客数減が目立つ」と話す。

◇物価、年内2%上昇も−−白川浩道、クレディ・スイス証券チーフエコノミストの話
 原油価格は夏場に150ドルくらいまで上昇するのではないか。燃料費高騰で輸送費がかさみ、日用品や雑貨、衣料品など購入頻度が高い品目を中心に満遍なく価格が上昇する。価格が下落基調にあったパソコンなども上昇に転じる可能性がある。これにより、消費者物価上昇率(生鮮食品を除く)は、現在の1%前後から、年内に一時2%に達する可能性が高い。今年度は1・5%を超す水準が続くだろう。

◇きょう緊急エネルギー会合 増産期待薄く
 原油価格は今年1月にニューヨーク市場で1バレル=100ドルの大台を突破し、現在は130ドル台での取引が続く。22日にサウジアラビア・ジッダで開く閣僚級の緊急エネルギー会合は、北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)もにらみ、産油国と消費国が一体となった原油価格の抑制策を討議する。
 
世界最大の産油国サウジのヌアイミ石油鉱物資源相は15日、国連の潘基文(バンギムン)事務総長との会談で、7月から原油生産を日量20万バレル増やす計画を明らかにした。サウジはすでに5月に30万バレル追加増産しており、閣僚会合にあわせて現在950万バレル程度の生産を過去最高水準の1000万バレルに引き上げるとの観測も台頭している。
 
しかし消費国の増産要請に対して、明確に増産の意思を示しているのはサウジだけ。会合に出席する石油輸出国機構(OPEC)諸国の多くは利潤確保の思惑も絡み、「高騰の主な原因は投機マネー」との立場から、増産には否定的で、中期的な生産力増強を表明するにとどまるとの見方が強い。

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06月23日(月)
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