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『日々の映像』
by 石田ふたみ
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■ 米国のイラク開戦から5年、大義はどこにもなかった
 大義を欠いた戦争を可能にしたのは、9・11米中枢同時テロの衝撃波である。テロ攻撃の直後、ブッシュ大統領は「これは戦争だ」と規定した。先制攻撃論を振りかざし、テロ組織の根絶やし作戦に踏みだした。

 この対テロ戦争論こそが、逆に世界中にテロ分子をばらまいた根源とはいえないか。〇一年にタリバン政権が崩壊したアフガニスタンでは、いまだにテロ組織が暗躍し、多国籍軍を悩ませている。テロとの戦いは戦争で終結することはないという証左だろう。

 世界がイラク戦争から学ぶべき点もまさにそこにある。武力による鎮圧では最終的な解決にはならない。民生を支援し、真に民主的な政府の樹立を手助けすることこそ、テロ組織の活動を封じ込める近道である。

☆力の政策から対話へ

 米国はかつてのイラクやイラン、北朝鮮を「テロ支援国家」と位置付ける。口実さえあれば直接的な攻撃も辞さない構えだ。唯一無二の軍事超大国である米国が、このような方針を掲げていては世界の安定は望めない。

 日本政府はイラク戦争の大義を認め、自衛隊を派遣して復興支援まで行った。福田康夫首相は大量破壊兵器が存在しなかったことやアルカイダとフセイン政権を結び付ける確たる証拠がなかったという米国の報告書をどのように受け止めているのか。

 イラク戦争以来、テロ組織は全世界に拡散してしまった。パンドラの箱を開けた米国の責任は重大だ。アフリカやアジア、中東など、貧困と圧政が存在する地域にテロ組織は寄生する。これらの国や地域をどう再生するか。イラクをそのモデルとしたい。

 イラク戦争は米国の威信を大きく傷つけた。ブッシュ大統領ら指導層にその自覚がないだけに問題は深刻だ。手前勝手な「正義」を他国に押しつける愚に気付くときだ。

 米国民の多くがイラク戦争を「間違いだった」としているのが救いである。ブッシュ大統領はいつまで裸の王様でいるつもりなのか。

イラク戦争は米国の威信を大きく傷つけた。ブッシュ大統領ら指導層にその自覚がないだけに問題は深刻だ。

03月22日(土)
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