ID:19200
たったひとつの冴えないやりかた
by アル中のひいらぎ
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■翻訳企画:AAの回復率(その2)
さて、まず最初のセクションでは「AAに参加した人の1年後の回復率は5%である」という誤解が生じる原因となった、AAのメンバー調査(メンバーシップサーヴェイ)についての基礎情報からです。

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a) 3年おきのAAメンバー調査

1968年、アルコホーリクス・アノニマスはメンバー調査という棚卸しを行った。AA共同体についてより詳しく知る必要性が認められたため、地方選出常任理事によりいくつかのAAグループに対して小規模で試験的な調査が行われた。その目的は、メンバーが自由意志で無記名式調査票にどう返答するか見極めるためだった。

その結果が良好だったので、委員会を設置して、アメリカ・カナダ国内で登録されたグループの5%を対象とした調査を行うことになった。後のパンフレット『アルコホーリクス・アノニマス・サーヴェイ』(過去にP-38という番号が振られていた)は以下のように説明している。

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最初にAAとそのメンバーについてより正確な情報の必要性を指摘したのは、当時のAA常任理事会議長でノン・アルコホーリクのジョン・L・ノリス博士だった。
ノリス博士はアルコホリズムを研究・治療する医学的・科学的コミュニティに対して、AAの効果を示す多数の実例を紹介することができたが、しかし正確な情報を提示することはできなかった。
彼は常任理事会の方針委員会の席上でこの問題について述べ、AA共同体がより正確な情報を提供するための方法を検討するよう依頼した。
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ノリス博士は「調査を企画したのには、二つの大きな理由がある」と述べている。
1.AA共同体とその有効性について、より正確なデータを、現在増加しつつあるアルコホリズムの分野で働く医師、精神科医、ソーシャルワーカー、法律家などに提供できるようになる。
2.AA自身についてより多くの情報を提供することにより、AAメンバーが、この世界でまだ苦しんでいる何百万人ものアルコホーリクをより有効に手助けできるようになる。

1968年に行われた最初の調査では、アメリカ・カナダ国内の11,355人のAAメンバーが抽出された。この調査が好評かつ有用であったため、アルコホーリクス・アノニマスのゼネラル・サービス評議会はこれを定期的に行うこととした。AAによるこの「3年次調査」は1968年の最初の調査以来3年ごとに続けられている。1996年の調査はゼネラル・サービス評議会が調査の内容について議論したため1年遅くなった。P-48と番号がつけられたAAのパンフレットが調査のおおむね翌年に発行され、その結果を報告している。

これまでに出版されたAAメンバー調査のパンフレット(P-48)
 1971年AAミーティングの統計データ
 1974年AAミーティングの統計データ
 1977年AAメンバー
 1980年AAメンバー
 1983年AAメンバー
 1986年AAメンバー
 アルコホーリクス・アノニマス1989年メンバー調査
 アルコホーリクス・アノニマス1992年メンバー調査
 アルコホーリクス・アノニマス1996年メンバー調査
 アルコホーリクス・アノニマス1998年メンバー調査
 アルコホーリクス・アノニマス2001年メンバー調査
 アルコホーリクス・アノニマス2004年メンバー調査
 アルコホーリクス・アノニマス2007年メンバー調査

2004年のメンバー調査は2004年8月1〜14日に行われた。あらかじめ700のAAグループがランダムに選ばれた。その前年に、選ばれたグループのゼネラル・サービス代議員(GSR)あるいは連絡員に調査票が配られた。

直近の調査は2007年の夏に行われた。その結果は2008年に出版され、本論の「更新版」に反映されている。調査は定期的に開かれているAAミーティングで行われた。選ばれたグループは、メンバー調査を行うために特別なミーティングを開催しないように求められた。

定期的に開かれているミーティングに参加したすべてのメンバーは、調査票を手渡され、全項目に記入するように求められた(すでに他のミーティングで調査に応じている場合を除く)。調査票は無記名式で秘密が保持されるようになっており、記入済みの調査票はゼネラル・サービス・オフィス(GSO)の広報担当者宛に返送された。


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01月25日(日)
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