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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■いつのまにかの240000ヒット/舞台『ブラックコメディ』(劇団四季)
 またまたちょびっと(どこが?)間が空いてしまったが、休みごとに自主映画の撮影なんぞをしていたもので、こちらの日記を書く精神的余裕がなかったのである。
 先週からずっと風邪っぴきというのもあったし。まあ、そのあたりの事情については追々に。つか、仕事に関連したことなので、ここには書けん(苦笑)。

 しかし、ほったらかしといてもやっぱりお客さんは連日押し寄せてくる大盛況で、24万ヒットをとうの昔に越えてしまっている。いったいどんな人がそんなに覗いていらっしゃるのか、掲示板に足跡でも残していただけるとありがたいのだが。
 実際はお客さんの顔が見えないからこそ、遠慮せずに好き勝手書けるのではあるけれどもね。


> 「ジャーナリスト宣言。」広告、朝日新聞が自粛
> 2月9日3時11分配信 読売新聞
> 朝日新聞社は、写真記者(46)(諭旨解雇)の記事盗用問題を受け、「ジャーナリスト宣言。」と題した企業イメージの向上を図る広告キャンペーンを自粛した。
> 社内の不祥事による広告自粛は同社で初めてという。
> 同社によると、このキャンペーンは昨年1月に始まり、テレビ、ラジオでCMを放映したり、新聞、雑誌、公共交通機関に広告を出したりした。
> しかし、1月31日に写真記者が読売新聞の記事を盗用していたことが発覚したため、今月1日夜からすべてのキャンペーン広告を取りやめた。
> 同社広報部は、自粛の理由について「今回の事態を重く受け止めたということに尽きる」と説明している。

 件の「ジャーナリスト宣言。」というのは、あちこちで物議を醸したアレのことである。

「言葉は感情的で、残酷で、ときに無力だ。それでも私たちは信じている、言葉のチカラを。ジャーナリスト宣言。朝日新聞」

 私は「アンチ朝日」というほどは朝日新聞を嫌っているわけではなく、かと言って好きでもないのだが、さすがにこれをCMで聞いたときには「アサヒの独裁を目論むヤカラが何を言うのか」とブライト艦長的な言質を弄したくなってしまった。
 要するに誰もが指摘していた通り、「お前が言うな」ということなのだが、こういう自己を顧みないと言うか、心に棚を作ってると言うか、何様のつもりと言うか、言語学の基礎知識もないということが明確に分かってしまうコピーを作ってしまうから、平気で「自主規制」という名の「言葉狩り」をやらかしてしまえるのだろうと納得したことである。

 今回「自粛」が行われたということは、アサヒ自身も「自分たちが言えた立場じゃない」と自覚したと解釈できはするのだが、もしも本気で反省をしたのであれば、新聞発行をしばらくやめるとか、それくらいのことをしてもおかしくないのだが、ヤクでとっつかまった芸能人よろしく、「禊」がすめばいけしゃあしゃあと言葉の揚げ足取りを再開させるつもりなのだろう。
 てゆーか、もう禊はすんだつもりでいるだろうねー。

 基本的なことを書くことは気恥ずかしいのだが、言葉は人間が生み出したものであるが、大多数の人間にとって、言葉は常に自分よりも先に存在している「記号」である。ある言葉を最初に作り出した人間にとってはそこにかなり明確な範囲での「意味」が存在していたのかもしれないが、それが社会に蔓延していった際には、「概念化」「通念化」され、そののち個別に「解釈」されることになる。
 言葉が「共通概念」を持つが故に、我々はコミュニケーションを図ることが可能なのだが、同時に個別に解釈されるということは、「完全に意味が一致した言葉は存在しない」という事態も生じているということなのである。
 したがって、われわれの会話は必ずどこかで齟齬を来す。言葉のチカラとやらをどう信じるのか、この広告は全く不明瞭な言葉の使い方をしていて分からないのだが、何をどう信じたところで、言葉を使った会話で「感情的で、残酷で、ときに無力」な結果に陥ることを回避することは不可能なのだ。


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02月09日(金)
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