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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■いつでも時代は狂っている/舞台『みんな昔はリーだった 〜EXIT FROM THE DRAGON〜』
情痴事件を話題にすると、軒並みキーワード検索してくる人が増えるのはどう感想を述べればいいものやら(苦笑)。
私としては、なんでこんなくだらん事件を話題にしているかと言うと、事件の分析は前提に過ぎず、その程度の基本的分析すらできない、あるいはしようとしないマスコミや「世間」の偽善性を問題にしているのである。
事件の本質を見抜けない、あるいは見ようとしない人間は、いじめを傍観してるのと同じく、婉曲的な犯罪の加担者、協力者なんだよ、ということを告発してるの。
何度も書いてる通り、馬鹿は馬鹿であるだけで罪悪である。ただ、馬鹿は死ななきゃ治らねえから、その罪を引き受ける覚悟だきゃしとかなきゃなんねえだろ、その程度の自覚は持てよ、自分だけが例外でマトモだなんて傲慢な態度を取ってんじゃねえ、みんな馬鹿野郎様なんだよ、と言ってるの。
こんな「分かりきった」ありふれた犯罪自体に、私ゃたいして興味はありません。
だから、そこの妹に劣情を催しててどうしたらいいのか困ってる君、そんなこたあ私の知ったこっちゃないから、妹を犯すなり、その前に首くくって死ぬなり、自由にしてちょうだいね。
福岡市民会館で、舞台『みんな昔はリーだった 〜EXIT FROM THE DRAGON〜』を見る。
作・演出 後藤ひろひと
出演 堀内 健 池田成志 京野ことみ 伊藤正之 後藤ひろひと 竹下宏太郎 瀬川 亮 熊井幸平 松角洋平 板尾創路
ストーリー
少年が一人、公園のベンチに座り、空を仰いでいる。
そこに現れる一人の男。遠慮がちにベンチの隣に座り、少年に話しかける。彼は少年の叔父だった。
甥の中学生の龍彦(熊井幸平)は、彼女に髪型がみっともないという理由で振られ、むしゃくしゃして母親に怒鳴り散らして、家を飛び出してしまったのだ。
フツーの人とはちょっと違っていて、かなりうざったい叔父さん(板尾創路)は、弱気になっている龍彦に絡んできて、根掘り葉掘り母親を怒鳴った理由を聞きだそうとする。
龍彦は思わず、「僕の髪型かっこ悪い?」と言ってしまう。
その問いをきっかけに、叔父さんの長い長い話が始まった。
そんなにも昔でもない昔、天狗は出ないけれども、「龍」が出てくる話を。
男のかっこよさは男が決めていた時代のことを。
1970年代、ブルース・リーの全てをなぞり、彼になりきることで、男の生き方の美学を学ぼうとしていた4人の中学生、よっと(堀内 健)・河田(池田成志)・たっけさん(竹下宏太郎)・桑島(伊藤正之)。
ブルース・リー映画に欠かせないヒロイン、ノラ・ミャオの名前で呼ばれる少女・佐々木(京野ことみ)もいる。
そこへ、海外から一人の少年が転校して来た。ブルース・リーを知らない男、ひろゆき(瀬川 亮)。
「だめゆき」と仇名されることになる彼の存在が、5人を思わぬ事態へと巻き込んでいく……。
前説で、本編中に鬼警部・百目鬼國彦役で登場する松角洋平さんが現れて、携帯電話の電源を切ってください、と挨拶をするのだが、毎回、他の出演者から、「何か芸をしながら挨拶せよ」との「指令」が出されるのだそうな。
もちろん、その指令は封書で渡されるので、松角さん当人には舞台に立つまでその内容は知らされない。
今日は池田成志君の「駄々っ子になれ」との指令。松角さん、「はっきり言っていじめです」と言いながら、「電源切ってくださーい!」と地団太を踏む。
仰々しく「百目鬼」なんて役名が付いているけれども、この刑事、本編中には1シーンしか登場しないセリフのない役である。チラシに名前も載ってないチョイ役の人にこういう前説をさせるのは、脚本演出の後藤さんのイタズラであり優しさだろう。
実際、このあとにアナウンスで観劇の注意は流れるので、前説は特に要らないのである。
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01月07日(日)
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