ID:10788
無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■去勢された人々/映画『パプリカ』
切断遺体:頭髪、胸部など切り取る
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20070106k0000m040161000c.html

> 東京都渋谷区の歯科医、武藤衛さん(62)方で長女の短大生、亜澄(あずみ)さん(20)の切断遺体が見つかった事件で、亜澄さんの遺体から頭髪と胸部、下腹部が切り取られていたことが分かった。死体損壊容疑で逮捕された次兄の予備校生、勇貴容疑者(21)は胸部などについて「流し台のディスポーザー(生ごみ処理機)で処分した」と供述している。性別などの判別を困難にする工作と取れる半面、激しい恨みを示す行為ともみられ、警視庁捜査1課は理由を追及している。(後略)

 連日、この事件についてばかり書いているようだが、毎日のように新事実が発覚しているので仕方がない。前日の日記でも予感していたことが当たった形になっているが、やっぱりこの兄、妹の一部分を切り取ってたねー。
 「流し台のディスポーザーで処分した」というのはまず間違いなくウソだろう。妹さんの一部は現在、兄の立派なウンコとなり果てた、そういうことである。

 ここまでの状況が判明すれば、これが「なじられてカッとなって衝動的に殺した」事件などではないということは馬鹿でも理解できると思うのだが、新聞が未だに慎重すぎるほど慎重に、「性別をごまかすためか」とか「激しい恨みか」とか、あえて一番思いつきやすい想像を避けているのは失笑ものである。どんなにきれいごとで済まそうとしても、事件の陰惨さは隠しようもないことだと思うのだが。
 小学生じゃあるまいし、チチやナニを切り取っただけで性別がごまかせるなんて思うか? ただの恨みでその部分だけ切り取るか? 兄妹でなければ、こんな遠回しな表現はしないと思うが、近親相姦のタブーがこんな形で現れるというのも現代人のモラルのいびつさを象徴しているように思える。
 このニュース、毎日新聞以外にはどこにも掲載されていないようだ。ガセという可能性もあるけれど、他社は報道を控えたんじゃないかね。

 ニュースは子供も見る。だから控えた。そういう言い訳も成り立ちはするのだが、それが表現の規制の本当の理由ではないということは、この国に長く住んでいる人間ならば当然、気が付くことだろう。
 即ち我々は、社会的に去勢されているのである。

 去勢された社会の、去勢された人々によって作られる報道は、性に関する事件については、自然、「捏造」にならざるを得ない。
 いつものように無意味な「動機探し」は今回も識者とやらを中心に行われることだろうが、それとても肝心な部分は適当に回避され、「心の闇」という便利な表現の中に収束されていくのだろう。

 しかし我々は認識すべきである。ゲームや同人誌等でも、兄妹相姦ものは巷に溢れかえっている。別に識域下の問題に還元せずとも、我々は兄妹が血縁である以前に生物学的な男女であることを充分に知っているのだ。これは人間の暗部ではない。人間の本質である。
 これを唾棄すべきものとして目を背けることは誤りである。タブーのために表には現れていないが、近親相姦は現実には案外頻繁に起きている出来事なのだ(どうして私がそんなふうに断言できるかということについては追求しないように。答えはしないから)。
 あなたがそれを身近に感じていないとしたら、それはただの僥倖なのである。信じないというのなら、それはあなたの勝手である。

 あなたは兄だろうか、妹だろうか、あるいは兄妹の親だろうか。そのいずれかであるならば例外はない。みなさんの間に肉体関係が結ばれていないとしたら、それは、単に文化的慣習によってそれが回避されているというだけのことに過ぎない。
父親が娘を犯さないのは、息子が母親を犯さないのは、兄が妹を犯さないのは、それが「家族」なのだという概念の元に抑圧されているからである。即ち、家族は家族であるだけで常に崩壊の方向に向かう要素を内包させているのだ。

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01月06日(土)
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