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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■騙されたわけじゃないでしょ/映画『探偵事務所5” 5ナンバーで呼ばれる探偵達の物語』
今晩のニュースはもう、ホリエモンの逮捕で持ちきりである。
親父が「また株が下がる」と嘆いてそうだなあ。だから株なんて個人レベルで真剣にやるやつが馬鹿だってんだ。母の生前からそのことは散々言ってきたのに、忠告を無視するからこうなる。もともとはお人好しで世間知らずな親父やお袋が、なぜかトチ狂っちゃったと言うか、妙に色気を出して一攫千金を夢見たりするから、足元を掬われるのだよ。
テレビじゃ、株の暴落のせいでで自己破産しなきゃならないと嘆いている個人投資家の映像とかも流してたけれど、同情する気が少しも起こらない。討論番組じゃ、システムが悪いのかホリエモンが悪いのか、とかなんとか、「識者」のみなさんが言い合っていたけれど、一番悪いのは人間の「欲」そのものじゃないかと私は思う。
谷崎の『刺青』じゃないが、人は「愚か」という「徳」を忘れてしまっているのだ。
実際、自分が馬鹿だと自覚していれば、あまり欲を掻こうって気にもなれないものだ。シロウトに毛が生えた程度の知識しかない未熟者が、海千山千揃いの株の世界に飛び込んでいけば、あえなく騙されてしまうだろうなんてことくらい、見当が付きそうなものなのだが、これがなぜかできない。ヘタに自分をリコウだと勘違いしているから、「自分なら上手く立ちまわれる」なんて思い上がっちゃうのだね。
株はバクチなのである。バクチだから、勝つやつもいれば負けるやつも必ずいる。そして勝つやつよりも負けるやつの方が圧倒的に多いのだ。あんたもあんたもただの馬鹿なんだから、負ける方が自然なの。自分だけが勝てるなんて思ってんじゃねえって。
しかし、選挙でホリエモンに投票した連中、今、どんな気分でいるだろうね。裏切られたとか思ってるかね。けれどもそれがそもそも大間違いなので、人間の本当の腹なんて、見抜けるはずがない。誰かが誰かを信用するということは、もう理屈なんか関係なくて、親鸞がかつて法然を無条件で信じたように、「騙されても構わない」と思うくらいの覚悟が必要なのだ。あとになって「騙されたあ」なんて騒いでるやつはそもそも人を信じる資格がないのだ。
人を信じることもやはり一つの賭けである。そして、賭けに負けたんだから、そこは潔く、損を受け入れるしかないでしょうに。それがイヤなら最初から他人を信じちゃいけないんだって。
私はホリエモンがどうなろうと構わないし、彼に騙された馬鹿どもにだって同情は一切しない。マネーゲームに狂奔した連中が、これからももっと馬鹿な醜態を晒す様子を見て、大笑いしてやろうと思うばかりである。
それにしても、今回のシナリオを書いたのはいったい誰なんだろうね。いや、裏で政府が暗躍して小島社長の証人喚問から世間の目を逸らさせるために特大ニュースを仕立て上げたとかいうトンデモ陰謀説は置いといて、経済界に多大な波紋を呼ぶと分かっていながら、あえてこのシナリオを描いた人物が誰か、ということである。もちろん順当に考えればそれは今回の逮捕劇を「演出」した東京地検特捜部の中の誰かってことになるんだろうけれど、ライブドア内にアンチ・ホリエモンな一派がいて、そいつらが地検に情報を事前にリークしたんじゃないかという気もするのである。
まあ、これも適当な憶測に過ぎないので、本気にしないように。
2月10日から中国で上映される予定だった映画『SAYURI』が、突然上映中止となった。理由がちゃんちゃら可笑しくて、ヒロインの芸者役を中国人の章子怡(チャン・ツィイー)が演じているのが、「中国人に旧日本軍の従軍慰安婦問題を思い起こさせ、反日感情の悪化につながることが懸念される」というのである。
芸者は慰安婦じゃねえっ!
もうなんつーかね、芸者と慰安婦の区別もつかない馬鹿どもがさ、反日反日ってお題目みたいに唱えてるのを聞いてるとね、やっぱりこいつら相手に熱くなるだけ時間の無駄だという気にしかなんねえのよ。
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01月23日(月)
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