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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■続ける理由/ドラマ『西遊記』第一回/『名探偵ポワロ ナイルに死す』
入院中にも、カウンターは回り続けて、つい一週間前に17万ヒットを記録したと思ったら、更に2000人近くもお客さんが訪れている。
これまで、ヒットが増えるたびに感謝の言葉を述べてきたのだが、実態はキーワード検索で覗きに来る人が殆どなので、私の日記を読んで喜んでいるのか笑っているのか怒っているのか意味も分からず当惑しているのか(笑)、見当も付かない。正直、最近は嬉しいというよりも「疑問」の方が先に立つ状態だ。
更新を休んでいると、たまに掲示板の方に「いつも読んでます」旨の書き込みがあったりして、ああ、細々ながらも読者の方がいらっしゃるんだなあ、あまりサボッちゃいけないなあ、という気分になりもするのだが、もともと劇団の宣伝の一環で始めた日記であるから、メンバーの反応が全くなかったり、向こうも更新をサボっていたりすると、どうしてもやる気が失せてしまうのである。演劇について何か意見を書いても反応がなくて、雑談に反応があれば、気持ちが萎えたって仕方がないというものだ。
それに、先日、しげが勝手に今度の公演を中止勧告して、練習場もキャンセルしてくれたので、いい加減で愛想が尽きて劇団も辞めてしまった。「集まった面子が気に入らなくて公演するのがイヤなら、私が跡を引き継ぐから」とまで言ったのに、しげは今度は「妨害」にまで走ったのである。今まで何度もしげの言行不一致に悩まされてきたものの、それでも「芝居がやりたいから」の言葉を信じて付き合ってきたが、こんなことまでされたのではとても一緒に物を作るなんてことはできない。どうせメンバーにも芝居が好きなやつなんてたいしていやしないのだから、苦労のし甲斐もない。私は芝居が好きでもないやつと芝居を通して関わっていたくはないのである。
そういう事情で、この日記も劇団からのリンクを外したし、あえて継続しなければならない理由もなくなってしまったので、放置か消去してしまおうかとも一時期考えはしたのだが、「ミクシィやはてなより無責任の方が面白い」と仰ってくださる方も少数ながらいらっしゃる。そこでまたどうしたものかと悩まなきゃならない羽目になってしまったのだ。
読者がいるからと言って、嬉しいばかりとは限らない。誰かからたまに、面と向かって「理路整然としてますねえ」なんて言って誉められることもあるのだが、好き勝手に書きなぐっているだけのことで、理路整然なんてしちゃいないことは本人が一番よく分かっている(苦笑)。この人はこういう見え透いたおべんちゃらで人が喜ぶと思っているのか、それともただの馬鹿なのか、正直、理解に苦しんでしまう。そして、「別にこんなヤツラのために書いてるわけじゃないんだよなあ」となんとも陰鬱な気持ちにさせられてしまうのである。
それでもまあ、こうして日記を書きつづっているのには、最初に日記を書き始めた時に思ったことが大きく作用している。何度かこれまでの日記にも書いていることではあるが、最初、私は日記を書いて、それをネットに載せようなんて気持ちはサラサラなかった。「自分のつまらない文章なんて、いくら書いても誰も面白がってはくれないし、読んでももらえないだろう」なんてヒガんでいたのだが、あるとき、そんな根性が、実は「誰かに読んでもらえるほどの立派な文章を書きたいのだ」という倣岸な意識の裏返しであることに気付いたのだ。だから、「誰かに読んでもらいたいなんてヨコシマな気持ちは捨てよう」と思ことにした。自省のためでもなければ啓蒙のためでもなく、ひたすら「意味もなく、ただ表現したいという自分の欲求にのみ突き動かされて書く」ことが、本来の「表現」ということなのではないだろうか?
「表現することはそれだけで誰かに何かを伝えようとする行為だ」という浅薄な意見にも私は組しない。表現というものは人間の根源的な欲求であって、たとえ全人類が滅亡してただ一人残されたとしても、人は何かを表現しないではいられない動物なのである。
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01月09日(月)
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