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無責任賛歌
by 藤原敬之(ふじわら・けいし)
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■別に皇室ビイキじゃないんだけどさ/ドラマ『相棒』第3話「黒衣の花嫁」
 昨25日、小泉首相の私的諮問機関である「皇室典範に関する有識者会議」で、皇位継承の資格者を女性皇族に拡大することで意見が一致した。これに基づいて来年の通常国会で皇室典範が改正されることはまず確実で、もう長いこと紛糾していた皇位継承問題も、女性天皇、女系天皇が容認されることで解決する見込みである。
 まあこれもねえ、政治がらみの話になっちゃうからあまり突っ込んだこと言うと既知外連中が噛みついてくるんで、できるだけ「易しく」書いとこうと思うんだけど、この件について「充分な議論がなされてきてない」と主張する連中の言は殆どデタラメなんで(だいたい、どんなに議論されて結論がとっくに出ていても、こう言って話を蒸し返す負け惜しみの強い馬鹿は必ずいるものだ)、うっかりマトモに聞いたりしてたら振り回されることになるよ。女性天皇の問題はそれこそ昭和天皇の若いころから、識者の間で何十年も議論され続けてきてる「天皇家存続」に関わる大問題だったのだが、そんなことも最近の若い連中は知らずに偉そうにモノを言うのだから困ったもんなんである。
 だってなあ、もう議論自体はとうの昔に終わっていて、いつかは女性天皇も容認するしかないのは運命であって、けれどもこれまでは「奇跡的に男性、男系相続が続いていた」から、あえて皇室典範をいじくらずにすんでいただけなのだ、ということは馬鹿以外はみんな熟知してることなんだよね。けれど、なぜか未だに難癖付けてくるやつが後を絶たないんだよなあ。
 皇位継承順において、長子相続を優先するか男系相続を優先するかでまだ意見が分かれてるんだけど、これが未だに「ダンケイ、ダンケイ」と鬱陶しいくらいにうるさい連中のことも一応考慮してやらなきゃならないと、仕方なく議題に乗せているだけにすぎないことに、「男系相続派」の馬鹿どもは気が付いていないのである。
 男系相続だと、いったん即位した女性天皇があとで生まれた弟に譲位を迫られるような事態にもなりかねない。しかもその時点で結婚していたら、夫ともどもいきなり皇族から排除される可能性もある。昨日、天皇で、翌日は平民って、「男系相続」に拘るとそういうことも起こりうるんだよ? そうなったら大問題になることは「目に見えている」から、馬鹿以外は誰も男系相続を主張してないわけだ。長子相続が一番妥当で混乱はないってことは火を見るよりも明らかなのに、その理屈がどうして「男系相続派」の連中には分からんのかね?
 私には未だに男性天皇、男系天皇にこだわる人々の意図がよく分からないのだが、現在の天皇家に、「女性以外に跡を継げる人間がいなくなっている」事実をどう考えているのか、聞いてみたいよね。でも多分、「何も考えてない」か「天皇家が途絶えた方が面白いと考えている」かのどっちかだろうから、何も答えられないんじゃないかな。
 実際、私が会話したことのある「男系相続派」の人で、ある人は、もう頭がすっからかんになっていて、考える力を完全になくしておられました。「いーや、雅子さまはきっと男の子をお生みになる!」とご主張なされるのですが、もちろん、その目はあさっての方角を向いておられたのでございます(笑)。あるいは、例のホモオタさんですが、「私には未来が見えます。天皇家は次の代で途絶えます」と嬉々として予言しておられました。でもって「自分は天皇家の血筋である」とも主張されてましたから、あわよくば自分が天皇になれるから、「今の」天皇家の血統が絶えればいい、と、内心、期待していたようなんですね。熊沢天皇か、あんたは。「男系相続派」の人たちは例外なくこんなんばっかです。
 言うまでもなく、男系天皇が何とかここまで存続し得たのは、天皇家においてのみ「一夫多妻制」が許されてきていたからである。誰もが知っている通り、大正天皇の生母は明治天皇の皇后である昭憲皇太后ではなく、柳原愛子妃であった。昭和天皇もまた香淳皇后との間になかなか皇太子が生まれなかった時期に、側室を持つことを勧められたという経験を持っている(香淳皇后を愛していた昭和天皇はこれをきっぱりと断った)。

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10月26日(水)
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